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(2179:JASDAQ) 成学社 企業HP
太田 明弘 社長
太田 明弘 社長

【ブリッジレポート vol.11】2013年3月期第2四半期業績レポート
取材概要「第2四半期業績は概ね好調で、営業利益は前年同期比で増益となり、さらに期初計画も上回った。そのため会社側は通期予想を当初予想と・・・」続きは本文をご覧ください。
2012年12月18日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社成学社
社長
太田 明弘
所在地
大阪市北区中崎西3-1-2
事業内容
大阪地盤に集団指導塾「開成教育セミナー」「京大セミナー」、個別指導塾「個別指導学院 フリーステップ」などを展開
決算期
3月末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年3月 8,704 649 617 248
2011年3月 6,854 617 593 213
2010年5月 6,858 254 221 68
2009年5月 5,915 241 218 108
2008年5月 5,349 454 432 218
2007年5月 4,786 299 288 143
2006年5月 4,144 301 294 156
2005年5月 3,351 242 229 79
2004年5月 2,833 259 275 57
2003年5月 2,197 166 160 61
株式情報(12/6現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
443円 5,841,340株 2,588百万円 15.9% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
13.05円 2.9% 55.05円 8.06倍 285円 1.55倍
※株価は12/6終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。 ROE、BPSは前期未実績。
 
JASDAQに株式を上場する成学社の2013年3月期第2四半期決算概要等について、ブリッジレポートにてご紹介致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
大阪府を中心に近畿圏で学習塾を展開しており、小学生から高校卒業生(大学受験浪人生)までを対象としてクラス指導と個別指導の2部門による学習指導を行っている。また、子会社において、家庭教師の派遣や特定分野を専門とする学習塾の経営を行っている他、飲食事業や不動産賃貸事業も手掛けている。グループは、同社の他、(株)アプリス、(株)個夢、(株)東京フェリックス、及び(株)アイビーの連結子会社4社。
 
 
<沿革>
1982年7月、個人経営の学習塾「開成教育セミナー」を大阪府豊中市で創業。1987年1月に(株)成学社として法人組織に改組した。早くから個別指導にも力を入れ、90年12月に「個別指導学院フリーステップ」として個別指導形態の進路指導及び学習指導を開始し、97年8月には家庭教師事業にも参入した(その後、100%子会社(株)アプリスに移管)。97年から99年にかけては兵庫県、滋賀県へ教室展開。2001年10月には「個別指導学院フリーステップ」のフランチャイズ事業を開始した。02年7月には京都府へ教室展開し、同年12月には対象を高校生に広げた「開成ハイスクール」を開始。05年9月には教室展開を奈良県へ広げた。

M&Aにも積極的に対応しており、08年3月に(株)ファイブランズより学習塾を譲受し、「エール進学教室」を開校。08年8月のJASDAQ上場を経て、09年3月には(株)進学教育研究所(ブランド名「京大セミナー」)より学習塾を譲受し、「京大セミナー」としてクラス指導形態の進路指導及び学習指導を開始。同年12月には兵庫県東播磨地区で「個別教育システム アイナック」として個別指導専門塾を運営する(株)個夢の全株式を取得し連結子会社化した。更に10年2月には連結子会社(株)東京フェリックスを設立し、同年3月より首都圏で中学受験に特化した学習塾「FELIX(フェリックス)」をスタートさせた。また、11年12月には英語を公用語とする外国人講師を学校等に派遣することを主な事業とする(株)アイビーの全株式を子会社である(株)アプリスが取得し連結子会社化している。

また、03年6月には飲食事業、04年7月には所有不動産の有効活用を目的とした不動産賃貸事業も開始した。飲食事業については、05年10月に(株)アプリスに移管し、現在3店舗を運営している。
 
<事業内容>
事業は、教育関連事業、不動産賃貸事業、及び飲食事業に分かれ、売上高構成比は、それぞれ97.3%、0.6%、2.1%(13/3期第2四半期)。
 
教育関連事業
クラス指導では、「開成教育セミナー」、「エール進学教室」、「京大セミナー」の塾名で教室を展開しており、また首都圏では、中学受験に特化した「FELIX」を展開、学力別クラス編成に基づいた指導を行っている。一方、個別指導部門では、小学生以上を対象とした「個別指導学院フリーステップ」、「ハイグレード個人指導ソフィア」、「個別教育システム アイナック」のほか、高校生以上を対象とした通信衛星を通じた授業の「開成教育グループ代ゼミサテライン予備校」、そして「個別指導学院フリーステップ」の塾名でフランチャイズ事業も展開。また、学校法人等への講師派遣、家庭教師による学習指導を行っている。
 
飲食事業
京丹波の食材を生かしたメニューと自家製豆腐料理を提供する「京丹波 菜じ季」および居酒屋形態の店舗を合計3店舗運営している。
 
不動産賃貸事業
不動産を効率的に活用するため、所有不動産の一部を賃貸している。
 
日本有数の教育企業として、充実した教育サービスと教育コンテンツを提供
日本の将来を展望した場合、「グローバル化された世界に生きる子ども達が、確かな知識と学力、そして変化に対応できる柔軟な思考力と発想力を培う事が何より大切」と言うのが同社の考え。そして、そのために最も必要とされるものが「教育力の充実」であるとの確信の下、子ども達の可能性を最大限に引き出すための教育活動を行っている。
少子化によって学習塾のこれからの成長性を悲観する見方もあるが、同社はむしろ教育新時代を迎えて、業界の将来は極めて明るいものと確信しており、これまでのライブ中心の授業に加え、IT時代に対応できる授業コンテンツの提供も行い、新時代対応型の教育企業として確実な成長を目指している。
 
 
2013年3月期第2四半期業績
 
(1)業績動向
 
 
2013年3月期第2四半期の業績は上表のようになった。主力事業である教育関連事業の伸び、特に個別指導部門が好調に推移したことで増収を達成した。また期初の計画も上回る結果となった。
 
利益面でも営業利益、同利益率ともに改善し、利益水準は前期および計画を上回る結果となった。 費用の大部分を占める人件費は売上高の伸びで吸収し、創立30周年を迎え、例年より多額に予算化していた広告宣伝費を計画範囲内に収めたことが要因、と会社側は述べている。
 
(2)セグメント別動向
 
 
セグメント別の売上高は上表のようになった。また各セグメントの状況は以下のようであった。
 
(教育関連事業)
クラス指導部門においては、期初計画は下回ったものの前年同期比では5.5%増加した。主要ブランドである「開成教育セミナー」において比較的単価の低い低学年の構成比率が高まった。「京大セミナー」では主力であった高校生が減少傾向になっている。
 
個別指導部門においては、期初計画を達成、前年同期比でも21.0%増となり売上拡大に寄与した。「同業他社でも個別指導中心の企業の業績は好調だが、これらは元々から個別指導を行っていた企業で、当社のようにクラス指導中心から個別指導へ展開し業績を伸ばしている企業は少ない」と会社側は述べている。
 
(不動産賃貸事業)(飲食事業)
概ね計画どおりに推移。自社が所有する不動産の有効活用のために行っている事業で、今後積極的に伸ばしていく事業ではない、と会社側は述べている。
 
(3)ブランド別売上高
 
各ブランド別の売上高は下表のようになった。
 
(4)費用内訳
 
主要経費の動向は下表のようになった。
 
(人件費)
売上高の増加に伴い人件費も増加したが、1教室当りの塾生数が増加しているため、人件費率(51.6%)は計画(52.3%)を下回った。
 
(広告宣伝費)
創立30周年にあたることから、例年より多額に予算計上していたが、結果として前年同期比では60百万増加したが、計画比では14百万円減となった。
 
(その他)
売上高増加に伴い、主に教材などの仕入れ費用が増加した。
 
 
(5)グループ塾生数の推移
 
9月末のグループ塾生数は下表および下図のようになった。会社側によれば、11月末現在では既に塾生数は25,200名を超え、今期の目標に達したとの事。
 
 
各部門別の塾生数の状況は以下のようになった。
 
(クラス指導部門)
期初はほぼ計画どおりにスタート。その後、夏期特別授業における生徒募集の強化が奏功し、8月の塾生数は計画を上回ったが、その後9月以降は計画の水準に戻った。
 
(個別指導部門)
「個別指導学院フリーステップ」は、大学受験に強い(特に関西地区における『関関同立』)を前面に打ち出したことで、高校生を中心として全般的に計画を上回って推移した。
(注)『関関同立』は西大学、西学院大学、志社大学、命館大学の総称
 
 
(6)教室展開の状況
 
拠点数の推移は下表のようになり、概ね計画どおりに推移した。
 
 
 
(7)財政状態
 
貸借対照表の状況は下表のようになった。
 
 
流動資産:前連結会計年度末から54百万円減少し、1,971百万円となった。これは主に営業未収入金が47百万円減少したことによる。中間期末は講習会の影響が少なく、決算末から減少する傾向にある。
 
固定資産:前連結会計年度末から20百万円減少し、3,568百万円となった。これは主に建物および構築物が22百万円減少したことによる。この結果、総資産は、前期末に比べ74百万円減少し、5,539百万円となった。
 
負債:負債は、前期末に比べ144百万円減少し、3,806百万円となった。内訳は、前受金が129百万円増加、未払金が463百万円減少、有利子負債が156百万円増加したことによる。有利子負債の内訳は、短期借入金が163百万円増、長期借入金が7百万円減。
 
純資産:純資産合計は、前期末に比べ69百万円増加したが、利益剰余金の増加(69百万円)による。
 
(8)キャッシュ・フローの状況
 
キャッシュ・フローの状況は下表のようであった。
 
 
営業活動によるキャッシュ・フロー: 税金等調整前当期純利益207百万円、
非現金支出費用159百万円
投資活動によるキャッシュ・フロー: 有形固定資産の取得による支出193百万円、差入保証金による支出33百万円
財務活動によるキャッシュ・フロー: 長期借入期の借入れ(ネット)による収入
14百万円、短期借入金の純減額143百万円
 
 
2013年3月期業績予想
 
(1)業績見通し
 
会社側では今期の業績予想を期初予想と変えておらず、下表のように予想している。
 
 
売上高については、主力事業である教育関連の拡大により8.3%の増収見込み。利益については、創立30周年の広告宣伝費増加等の要因により、営業利益率は悪化する傾向。下半期は教室運営ならびに教室開校費用は増加する見込み。
 
「上半期は計画に対して比較的好調に推移したが、経済環境は不透明な状況が続くため、通期の予想を据え置いた」と会社側は述べている。
 
(2)セグメント別売上高
 
セグメント別売上高については、下表のように予想している。
 
 
(クラス指導部門)
比較的単価の低い低学年の割合が増加し、塾生1人当り単価は下落傾向が続くと見ている。一方で、新規募集に成功した夏期特別授業受講者の継続的な通塾を通して売上拡大につなげる計画。
 
(個別指導部門)
大学受験にも強い個別指導塾をアピールして塾生数の増加を図り、売上高の拡大につなげる計画。
 
(不動産賃貸・飲食事業)
前期並みの売上高を見込む。
 
(3)ブランド別売上高
 
ブランド別の売上高を下表のように予想している。
 
 
(4)費用内訳
 
諸費用については下表のように計画している。
 
 
(人件費)
売上高が計画を上回る傾向にあることから、人件費も増加すると見込んでいる。
 
(教室等設備投資費用)
前期からは減少を見込むが、塾生数増加等により既存教室の設備投資が増加する計画。
 
(広告宣伝費)
創立30周年の節目であることから、積極的な広告宣伝(CM、駅広告等)を展開する予定。
 
(5)グループ塾生数について
 
会社側では各部門のグループ塾整数を下表のように計画していたが、既に11月末でこの計画は達成されている。
 
 
(6)株主還元策
会社側では、内部留保による長期にわたる安定基盤の確立に努めるとともに継続的かつ安定的な配当を実施していく方針だ。
 
これに伴い、13/3期は前期比実質1.00円/株の増配を予定している。(2012年3月期 16.40円、2013年3月期 17.40円。2012年10月1日実施の株式分割を考慮せず。)
 
また、より多くの投資家に株式を保有してもらう事を目的として株主優待制度の新設を発表した。
 
 
1単元を1年間保有した場合の配当と株主優待を合計した総利回りは6.5%となる。(株価は12月6日終値443円で計算。配当利回り2.0%、株主優待利回り4.5%。2012年9月30日も株主優待を実施したと仮定し、1単元保有した場合。)
 
(7)中長期戦略
 
上記のような実績を基に会社側ではこれから2年後に「塾生数3万人、売上高100億円」を中期戦略の目標として掲げている。これを達成するために、以下の3つの方策を掲げ実行してきた。
 
I. 企業戦略、企業理念が一致する学習塾とのM&Aによる拡大
09年12月 (株)個夢を連結子会社化 兵庫県東播磨地区で
個別指導専門塾を運営
10年2月 (株)東京フェリックスを設立 首都圏での営業開始
11年12月 (株)アイビーを連結子会社化 外国人講師のノウハウを活かす
 
II. 首都圏での営業拡大
11年3月 光が丘(東京都練馬区)に教室開校
12年9月末現在 「開成教育セミナー」3教室、「フリーステップ」6教室展開
 
III.インターネットによる授業配信システムの充実
「開成NET」では主に高校受験に向けたコンテンツを配信
個別指導では、学力アップを目的とした映像学習システム「LapMaster」を配信
受講者のほとんどが通塾生となっている。
 
会社側では、「英会話やインターネットは直接業績に大きく寄与するものではないが、会社全体の付加価値を高める」と述べている。
 
取材を終えて
上記のように第2四半期業績は概ね好調で、営業利益は前年同期比で増益となり、さらに期初計画も上回った。そのため会社側は通期予想を上記のように当初予想と変えていない。拠点を計画どおりに拡大出来ればこの目標は達成可能と思われる。今後も会社側の奮闘に期待したい。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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