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(2179:JASDAQ) 成学社 企業HP
太田 明弘 社長
太田 明弘 社長

【ブリッジレポート vol.13】2013年3月期業績レポート
取材概要「100億円到達を一つのきっかけとして新たな成長戦略を展開するという同社だが、短期的な注目点としては、まず今2014年3月期の業績を確実に達成でき・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年8月14日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社成学社
社長
太田 明弘
所在地
大阪市北区中崎西3-1-2
事業内容
大阪地盤に集団指導塾「開成教育セミナー」「京大セミナー」、個別指導塾「個別指導学院 フリーステップ」などを展開
決算期
3月末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2013年3月 9,689 651 649 327
2012年3月 8,704 649 617 248
2011年3月 6,854 617 593 213
2010年5月 6,858 254 221 68
2009年5月 5,915 241 218 108
2008年5月 5,349 454 432 218
2007年5月 4,786 299 288 143
2006年5月 4,144 301 294 156
2005年5月 3,351 242 229 79
2004年5月 2,833 259 275 57
2003年5月 2,197 166 160 61
株式情報(6/14現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
633円 5,844,540株 3,699百万円 18.2% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
9.20円 1.5% 61.15円 10.4倍 332.49円 1.9倍
※株価は6/14終値。発行済株式数は直近期決算短信より(発行済株式数から自己株式を控除)。ROE、BPSは前期末実績。
 
JASDAQに株式を上場する成学社の2013年3月期決算概要等について、ブリッジレポートにてご紹介致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
大阪府を中心に近畿圏で学習塾を展開しており、小学生から高校卒業生(大学受験浪人生)までを対象としてクラス指導と個別指導の2部門による学習指導を行っている。また、子会社において、家庭教師の派遣や特定分野を専門とする学習塾の経営を行っている他、飲食事業や不動産賃貸事業も手掛けている。グループは、同社の他、(株)アプリス、(株)個夢、(株)東京フェリックス、及び(株)アイビーの連結子会社4社。
 
 
<沿革>
1982年7月、個人経営の学習塾「開成教育セミナー」を大阪府豊中市で創業。1987年1月に(株)成学社として法人組織に改組した。早くから個別指導にも力を入れ、90年12月に「個別指導学院フリーステップ」として個別指導形態の進路指導及び学習指導を開始し、97年8月には家庭教師事業にも参入した(その後、100%子会社(株)アプリスに移管)。97年から99年にかけては兵庫県、滋賀県へ教室展開。2001年10月には「個別指導学院フリーステップ」のフランチャイズ事業を開始した。02年7月には京都府へ教室展開し、同年12月には対象を高校生に広げた「開成ハイスクール」を開始。05年9月には教室展開を奈良県へ広げた。

M&Aにも積極的に対応しており、08年3月に(株)ファイブランズより学習塾を譲受し、「エール進学教室」を開校。08年8月のJASDAQ上場を経て、09年3月には(株)進学教育研究所より学習塾を譲受し、「京大セミナー」としてクラス指導形態の進路指導及び学習指導を開始。同年12月には兵庫県東播磨地区で「個別教育システム アイナック」として個別指導専門塾を運営する(株)個夢の全株式を取得し連結子会社化した。更に10年2月には連結子会社(株)東京フェリックスを設立し、同年3月より首都圏で中学受験に特化した学習塾「FELIX(フェリックス)」をスタートさせた。また、11年12月には英語を公用語とする外国人講師を学校等に派遣することを主な事業とする(株)アイビーを連結子会社化している。

また、03年6月には飲食事業、04年7月には所有不動産の有効活用を目的とした不動産賃貸事業も開始した。飲食事業については、05年10月に(株)アプリスに移管し、現在3店舗を運営している。
 
<事業内容>
事業は、教育関連事業、不動産賃貸事業、及び飲食事業に分かれ、売上高構成比は、それぞれ97.5%、0.5%、2.0%(13/3月期)。
 
教育関連事業
クラス指導では、「開成教育セミナー」、「エール進学教室」、「京大セミナー」の塾名で教室を展開しており、学力別クラス編成に基づいた指導を行っている。一方、個別指導では、小学生以上を対象とした「個別指導学院フリーステップ」、「ハイグレード個人指導ソフィア」、「個別教育システム アイナック」のほか、高校生以上を対象とした通信衛星を通じた授業の「開成教育グループ代ゼミサテライン予備校」、そして「個別指導学院フリーステップ」の塾名でフランチャイズ事業も展開。また、学校法人等への講師派遣、家庭教師による学習指導を行っている。
 
飲食事業
京丹波の食材を生かしたメニューと自家製豆腐料理を提供する「京丹波 菜じ季」および居酒屋形態の店舗を合計3店舗運営している。
 
不動産賃貸事業
不動産を効率的に活用するため、所有不動産の一部を賃貸している。
 
日本有数の教育企業として、充実した教育サービスと教育コンテンツを提供
日本の将来を展望した場合、「グローバル化された世界に生きる子ども達が、確かな知識と学力、そして変化に対応できる柔軟な思考力と発想力を培う事が何より大切」と言うのが同社の考え。そして、そのために最も必要とされるものが「教育力の充実」であるとの確信の下、子ども達の可能性を最大限に引き出すための教育活動を行っている。
少子化によって学習塾のこれからの成長性を悲観する見方もあるが、同社はむしろ教育新時代を迎えて、業界の将来は極めて明るいものと確信しており、これまでのライブ中心の授業に加え、IT時代に対応できる授業コンテンツの提供も行い、新時代対応型の教育企業として確実な成長を目指している。
 
 
2013年3月期業績概要
 
 
販管費が計画を上回ったが、個別指導部門が好調で増収・増益
個別指導部門を中心に教育関連事業が好調で、売上高は増収。計画も上回った。
売上増に伴い人件費は増加したが、対売上比率は業界で適切とされている50%を下回った。(計画50.1%、実績49.3%)。この他、既存教室の改装、移転費用などが想定を上回ったため、営業利益は計画未達だったが、増収と売上総利益率が前期に比べ0.8ポイント改善したことから増益となった。
 
 
(教育関連事業)
クラス指導部門は前期比4.2%の増収。
「開成教育セミナー」は単価の低い受講者層の影響により計画は下回ったものの、塾生数の増加により前期比ではプラスだった。
高校生が主力の「京大セミナー」は塾生数の減少が続き伸び悩む。

個別指導部門は同16.8%と2ケタの伸び。
今年度募集期から「大学受験にも強い個別指導」であることをアピールしたフリーステップが年間通じて好調だった。
 
(不動産賃貸事業)
業容拡大により自社利用スペースを確保したことから売上高は微減収となった。
 
(飲食事業)
微減を予想していたが、集客が好調で微増収だった。
 
(3)教育関連事業の状況
◎ブランド別売上高
 
◎塾生数
クラス指導部門においては、夏期特別授業の生徒募集強化策が奏功し計画通りに推移した。入試日程などの影響で、年明け以降は卒塾数が予想を上回って推移し、計画に達していない。
個別指導部門では、大学受験に強い個別指導であることを全面に打ち出し、高校生を中心に全般に計画を上回って推移したが、2013年2月以降は、入塾者数が予想を下回っている。塾生数に占める高校生の比率は48%で、代ゼミサテライン予備校を加えると50%を超えている。
今後は、12歳の中学校受験から18歳の大学受験まで退塾せずに一貫指導するという、従来の学習塾のカテゴリーには無かった姿を目指していく。事実、関西私学の有名校である「関・関・同・立(関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学)」の合格実績は1,395名であった。これは大学受験予備校を除けば、学習塾では同社が断然の1位であり、この強みを成長力の源泉としていく。
 
◎教室展開
計画では新規14拠点増の206拠点だったが、実績としては、新規10拠点増、単独化2拠点増、閉鎖・統廃合2拠点減の合計202拠点と、計画に届かなかった。
クラス指導、個別指導共に新規開校したが、収益性の改善が見込めない教室を廃止したこと、開校基準を満たす物件が少なかったことがその要因。
「フリーステップ」ブランドの個別指導については、FC(フランチャイズ)による展開を再開した。特に、関東圏中心に開校スピードを加速させる。
滋賀県の開校にも力を入れる。県内有数の進学校である県立膳所高校入学者数では、第2位の実績。こうした実績を積み上げて、京都府への拡大も視野に入れている。
また今まで1校しかなかった奈良県に個別指導を開校した。
近畿圏No.1を目指すと同時に、関東圏ではFCによる本格展開を進めていく。
 
 
前期末に比べ、売上債権178百万円増加、建物27百万円増加などで資産は228百万円増加した。
一方負債は、51百万円減少した。仕入債務、短期借入金が増加した一方、長期借入金が182百万円減少したことなどによる。
この結果、期末の自己資本比率は前期比3.7%上昇し、33.3%となった。
 
 
超過幅は前期に比べ縮小したが、営業CF、フリーCFともプラスを継続している。
キャッシュポジションは若干低下した。
 
 
2014年3月期業績予想
 
 
売上高は初の100億円台突破。FC展開に伴う人件費増を吸収し増益へ。
初の売上高100億円台到達を計画している。
同社の調べによれば全国に売上高100億円以上の学習塾は15社あるが、同社も売上100億円を起点に新たな成長戦略を推進していく考えだ。
これまでは直営中心で展開してきたが、今後は直営も継続しつつ、FC展開により注力し、スピードアップと利益率の向上を実現する。
個別指導部門に関しては、点数アップのための仕組み(カリキュラム、テキストなど)を標準化することができた。これを武器に、人材及び教室の確保という条件をクリアしてさらなる成長を目指すための戦略がFC展開である。
人件費は新規開校、「フリーステップ」のFC展開などに向け先行して人員を確保するため前期比+8.8%増加の計画。主要な教室は担当責任者を1名から2名にするほか、クラス指導における教師の研修も強化する。
広告宣伝費は、前期は創立30周年にあたりCM展開などを積極的に行ったが今期は−1.7%と微減へ。ネット検索など効果的な広告を強化し、新規塾生募集を行う。
原価・販管費合計の対売上高比率は若干上昇するが、増収効果で吸収し、増益へ。
グループ塾生数は、在塾生数が年間のピークとなる11月時点で、クラス指導が前期比+3.2%増の11,476人、個別指導が同+6.6%増の15,349人で、トータルでは同+5.1%増加の26,825人を計画。
教室数は、ドミナント展開し、ブランド力が浸透している近畿圏を中心に、近畿圏13教室、首都圏2教室の計15教室を新規開校する計画。首都圏は東京の近隣県への進出も視野に入れている。
クラス指導教室数は前期比+5教室の109教室。個別指導は同+15教室の170教室へ。
 
 
 
クラス指導部門では、既存ブランドと共に、事業を譲受した「サンライトアカデミー」が寄与する。
個別指導部門では、既存ブランド「フリーステップ」の塾生数増加による増収を見込んでいる。
 
(3)2014年3月期のポイント
◎サンライトアカデミーの事業一部譲受け
2013年4月1日付でサンライトアカデミー社から学習塾「サンライトアカデミー藤井寺校」を譲受した。同社は、50年を超える伝統と卓越した合格実績を有する主として小中学生を対象とする進学塾。成学社の譲受に伴う目立った退塾は見られず、通期で収益に寄与すると見ている。
 
◎「フリーステップ」のブランド展開
個別指導学院「フリーステップ」をFC中心に、スピードアップして拡大していく。
今後3年程度で近畿圏を中心に直営とFCで100教室を新たに開校し、2016年3月期を目途に300教室を目指す。
 
◎成学社と東京フェリックスの合併
2013年10月1日付で、2010年に首都圏展開の足掛かりとして設立した(株)東京フェリックスを吸収合併する予定。
東京フェリックスは中学受験に特化した「FELIX」を展開しているが、成学社も2011年から自社ブランドでも東京で事業を開始したため、2013年春からは「FELIX」は「開成教育セミナー」にブランド名称を統合した。
合併によって、首都圏における「開成教育セミナー」のブランド認知度向上と、合併による事業展開のスピードアップ、事業の効率化を図る。
 
◎(株)アプリスと(株)アイビーの合併
上記2社子会社を2013年10月1日付で合併させる予定。(存続会社はアプリス)
(株)アプリスは学校法人等への講師派遣を展開している。また、(株)アイビーは英語を公用語とする外国人講師の派遣事業を行っている。この2社を統合し、管理業務を効率化させ、派遣事業の拡大を目指している。
特に、少子化で経営の難しさが増大している私学に対して、講師派遣を中心として学校改革プランを提案、支援していく。
 
(4)株主還元策
長期にわたる安定的基盤の確立に努めるとともに継続的かつ安定的な配当を実施することを基本方針としており、今期の通期配当も0.50円/株増配の9.20円/株を予定している。
また、株主増加を目的に株主優待制度を新設したところ、単元株主数は2012年3月末の431名から2013年3月末2,824名と大幅に増加した。今後も積極的にIR活動を行っていく考えだ。
 
 
中期成長戦略
 
同社では「連結売上高100億円」を一つの目標としてきたが、前述のように今期達成の見込みだ。
ただ、売上高100〜150億円が壁となって伸び悩む企業も散見されるとの認識から、これに満足することなくM&A、首都圏展開のほか、「FC化」、「幼児から大学生までを対象とした垂直化」、「私学改革支援」といった新たなビジネスモデルを軸とした次の成長戦略を展開し、増収を続けていく。

また今年11月時点で26,825人と計画しているグループ塾生数については、3万人を中期の目標としている。
こちらも、既存ブランドの成長やM&Aにより前年比10%以上の増加を続けていくのに加え、インターネットによる授業配信システム「開成NET」の提供等、サービスの付加価値を高め、塾生数の拡大を図る。
 
 
今後の注目点
100億円到達を一つのきっかけとして新たな成長戦略を展開するという同社だが、短期的な注目点としては、まず今2014年3月期の業績を確実に達成できるか?となろう。やや弱含みで始まった募集状況が、どの時点で計画を上回って来るか?今期から注力するFC展開のスピードとも併せて注目したい。
また中長期的には、「垂直化」と「私学改革支援」の具体的な実績や進捗状況が注目される。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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