ブリッジレポート
(6669:JASDAQ) シーシーエス 企業HP
大西 浩之 社長
大西 浩之 社長

【ブリッジレポート vol.24】2017年12月期第2四半期業績レポート
取材概要「国内MV事業が好調で業績を上方修正したが、第2四半期実績の通期予想に対する進捗率は引き続き高水準であり、通期の着地がどの程度の水準となるか・・・」続きは本文をご覧ください。
2017年8月22日掲載
企業基本情報
企業名
シーシーエス株式会社
社長
大西 浩之
所在地
京都市上京区烏丸通下立売上ル桜鶴円町 374
事業内容
画像処理用LED照明事業で高シェア。業界最高の演色性を誇る自社開発の自然光LEDを用いた各種ソリューションを展開。
決算期
12月
業種
電気機器(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2016年12月 3,103 258 236 150
2016年7月 7,376 904 880 615
2015年7月 6,951 773 760 772
2014年7月 5,509 561 491 398
2013年7月 4,860 409 352 453
2012年7月 5,296 269 211 -115
2011年7月 5,314 228 179 89
2010年7月 4,775 -239 -253 -1,419
2009年7月 3,608 -915 -950 -784
2008年7月 5,602 779 765 501
2007年7月 5,185 710 721 431
2006年7月 4,830 803 808 524
2005年7月 3,719 412 413 230
2004年7月 3,290 649 628 387
2003年7月 2,342 391 392 249
株式情報(8/15現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
2,162円 5,417,829株 11,713百万円 3.5% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
30.00円 1.4% 149.51円 14.5倍 801.69円 2.7倍
株価は8/15終値。発行済株式数は直近決算短信記載の期末普通株式。ROE、BPSは前期実績。
 
シーシーエスの2017年12月期第2四半期決算概要、今後の見通しなどについてご報告いたします。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
画像処理用LED照明のリーディングカンパニー。いち早くLED(発光ダイオード)に着目し、自動検査の際の光源として使われる画像処理用LED照明を様々な業界の生産現場に提供してきた。目視検査に代わる画像処理による自動検査技術は、現在、電子・電気・半導体業界、自動車業界、三品(食品・医薬品・化粧品)業界など幅広く浸透しており、国内外で高いシェアを有する。主な連結子会社は、CCS America Inc.(米国)、CCS Asia PTE.LTD.(シンガポール)、CCS Europe N.V.(ベルギー)。社名の「シーシーエス(CCS)」は「Creating Customer Satisfaction」の頭文字をとったもので、「"顧客満足の創造"を企業活動の原動力としたい」と言う思いが込められている。
 
【事業概要】
事業はLED照明事業の単一セグメント。同事業はMV(マシンビジョン)(画像処理用LED照明)事業と同分野で培った技術・ノウハウを活かした新規事業に分かれ、MV事業では電子・電気・半導体、自動車、三品(食品・医薬品・化粧品)業界等を顧客としている。また、新規事業では、UV(紫外)硬化等に使われるUV照射器向け製品等も手掛けるほか、LEDデバイス、美術館・博物館用照明、メディカル、アグリバイオ照明等を展開している。売上高構成比は、MV事業の地域別で、日本51.7%、北米10.0%、欧州12.8%、アジア14.2%。新規事業が11.3%(2016年12月期)
 
 
【沿革】
1992年5月、FA(ファクトリー・オートメーション)機器の設計・開発を目的に創業。検査用画像処理装置の光源としてのLEDの優位性に注目し、画像処理用LED照明の開発に特化。94年1月に同社第1号製品「超高輝度LEDフラット照明機器(LFLシリーズ)」の開発に成功し、販売を開始した。以後、目視検査から画像処理による自動検査へシフトする顧客ニーズを捉え、電子・電気・半導体、自動車、三品業界等を中心に事業が拡大。99年の米国子会社設立を皮切りに、海外へも積極的に展開。04年6月に株式を店頭登録。04年12月、店頭登録を取消しJASDAQに上場。
その後、新規事業として植物育成プラント事業、コンシューマー向け事業への投資を進めたが、先行投資負担が重く、またリーマンショックによる画像処理用LED照明の売上の落ち込みが重なった事もあり、09/7期、10/7期と2期連続で営業損失を計上。10/7期には早期退職優遇制度の実施などリストラを余儀なくされた。

早期の経営建て直しを目指し、12年3月に新規事業の一環として取り組んでいたコンシューマー向け事業(100W電球やデスクスタンド等)から撤退した他、4月には植物育成プラント事業からも撤退し、7月に(株)フェアリープラントテクノロジーを解散。一連の構造改革とMV事業のシェア奪回策、自然光LEDを応用した新規事業の立ち上がりなどで2013年7月期は大きく業績を回復。今期以降もアライアンスの強化、国内外でのシェアアップ、新規事業の育成等により更なる売上拡大を目指している。
2016年5月、防犯用、自動ドア用およびFA用センシング事業で世界的に高いシェアを有するオプテックスグループ株式会社(旧 オプテックス株式会社6914、東証1部)の公開買付けにより子会社となった。同じく子会社のオプテックス・エフエー株式会社とのシナジーを追求する。
 
 
【同社の強み】
ハード、ソフト、及びパッケージング(デバイス開発)を組み合わせて最適なライティングを実現
同社の画像処理用LED照明は機構設計、放熱、実装等のコア技術(多くの特許を取得 )をベースに開発・生産され、標準品の製品ラインアップは2,000機種以上にのぼる。また、これまで蓄積してきた約50,000件の撮像実績を駆使して、見えないものを見えるようにする「ライティング技術」(光の当て方:ライティングソリューション)を提案できる点も同社の強み。ハード面でのコア技術とソフト面での「ライティング技術」、更にはLEDパッケージング(デバイス開発)における独自の技術とノウハウを組み合わせる事で比較優位を確立し、最適なライティングを実現している。
太陽光に限りなく近い波長を実現した自然光LED (後述)はこの強みを結集したもので、美術館・博物館用照明、メディカル、アグリバイオ、デバイスなどへ事業領域の拡大を進めている。
 
1993年創業以来の画像処理用LED照明専門メーカーとしての実績
同社は、エリア実験室及びラインセンサ用実験室を完備し、数百種類・10,000台以上に及ぶ無料貸出機を準備する事で顧客の研究開発をサポートしている。ワーク撮像実績は約50,000件を数え、カスタム照明の設計・開発・製作の実績も約10,000種類に達する。
 
太陽光に限りなく近い波長を実現した自然光LED
07年11月、同社は山口大学との共同研究の下、「平均演色評価数(Ra)98」と言う業界最高レベルの演色性(太陽光のもとで見た時の色の見え方の差、Raの数値が高いほど太陽光に近い)を有する「自然光LED」の開発に成功した。これまでも、LED以外で自然光を謳った製品はあったが、長寿命・低消費電力のLEDを使った製品は同社が初めて。
 
太陽光に近い光を再現する「自然光LED」。
色の再現性を標準化・数値化した平均演色評価数において、「自然光LED」は業界最高クラスの"Ra98"(相関色温度:5000 K)を達成。
「平均演色評価数 Ra 98」とは、JIS規格で定義された色を平均98まで再現できる光である。
 
自然光LEDの演色性の高さに対しては美術館・博物館から大きな関心が寄せられてい る。
また、同社は、顕微鏡用や目視検査用、或いは医療用(より正確な観察が可能)、ホテル、ホール、店舗用(太陽光の下での色味を確認できる)等、自然光LED搭載照明の商品化を行っている。
 
 
2017年12月期第2四半期決算概要
 
 
増収増益
売上高は前年同期間比18.2%増収の45億22百万円。国内MV事業は堅調に推移。海外も為替の影響を受けながらも増収だった。
営業利益は同26.7%増加の8億50百万円。販管費(人件費など)の増加、決算賞与引当金、棚卸資産の評価損など決算処理に伴う費用はあったが主に国内MV事業の増収効果で吸収した。
中国合弁会社の合弁解消に伴い関係会社出資金売却損47百万円を特別損失に計上した。
 
(2)事業分野別状況
 ①MV事業
 
主に電子・電気・半導体業界の売上が好調だった。
LED照明の単品売りではなくレンズやカメラを組み合わせたソリューション提案が功を奏し、売上は順調に拡大した。ソリューションによる売上構成比は前期の13%から20%まで上昇。継続的な顧客密着型の営業活動により、有力顧客との関係が一段と強まっている。
 
 
為替の影響を除けば、5.4%の増収だった。また、中国での合弁解消の影響を除くと14.4%の増収だった。
 
◎欧州
引き続き大手顧客向けの売上が好調だった。
 
◎北米
スマートフォン向け大口案件が寄与した。
 
◎アジア
マレーシアなど新興国で売上が増加した。
2014年1月に設立した中国の合弁会社Rseeの合弁解消により、売上が減少した。
 
 
アグリバイオビジネスにおける大型案件が寄与した。
市場が拡大しているUVビジネスや「自然光LED」の応用展開に注力中。
 
 
売上債権の増加などで流動資産は前期末比3億58百万円増加。固定資産は無形固定資産、投資その他の資産の減少で同27百万円減少。資産合計は同3億31百万円増加の70億65百万円となった。
有利子負債が同2億45百万円減少し負債合計は同88百万円減少の21億89百万円。純資産は利益剰余金の増加等で同4億19百万円増加した。この結果、自己資本比率は前期末の64.5%から4.5%上昇し69.0%となった。
 
 
(4)トピックス
◎CCS Chinaの設立
2017年6月に、中国での合弁契約を解消し、同社が100%出資の子会社CCS Chinaを中国に設立した。
CCS Chinaは、これまで同社の中国拠点であった深曙Vを本社、上海を営業所とするほか、東莞に営業所と生産工場を新たに開設し、「CCS China」ブランド製品を製造販売していく計画だ。
高品質・高度な検査用LED照明への要望に対しては従来通りシーシーエス製品を販売することに加えて、新たに、ローカルニーズに細かく対応するためのローカルブランドとして「CCS China」ブランドを市場に投入することで、中国での事業展開をさらに加速させる考えだ。
 
◎仙台営業所を開設
北海道・東北エリアの顧客サポートを更に強化することを目的として、「仙台テスティングルーム(実験室)」の機能と人員を拡充し、2017年7月18日、新たに「仙台営業所」として開設した。
これまで、東日本エリアにおいては東京営業所を拠点とし、仙台に実験室を配備して、同社の強みであるライティングソリューションを提供してきたが、今回、新たに仙台営業所を稼働するにあたり、実験室を増設し、検査用照明やカメラ・レンズなど画像周辺機器の機材も大幅に拡充し、常駐人員も増員した。
同社が蓄積してきたライティング技術を活用してワーク実験を行い、最適な検査環境を提供するほか、ニーズに応じて、特注製品の提案も対応可能な体制とし、これまで以上に迅速な顧客サポートを実施する。
今後も、積極的に国内外へ拠点を開設し、更なる顧客満足の向上を目指ししていく考えだ。
 
 
2017年12月期業績見通し
 
 
業績を上方修正。売上、利益ともに過去最高更新へ。
国内MV事業が売上、受注とも想定を上回り好調に推移していること、想定為替レートを1USD=110.00円(期初想定は100円)、1EUR=120.00円(同110円)に見直したことなどから通期業績予想を上方修正した。
売上、利益ともに過去最高を更新する見込み。
これに伴い配当予想も22.00円/株から30.00円/株に引き上げた。予想配当性向は20.1%。
 
(2)事業推進の考え方
◎MV事業
国内シェア約40%(オプテックス・エフエーを合算すると約50%)、海外シェア約20%(国内含まず)というポジショニングを、オプテックスグループとのシナジー効果を追求することで、さらに強固なものとしていく。

(ソリューションの提供)
顧客は照明、電源が欲しいのではなく、検査対象物が「よく見える」という状態を望んでいる。
同社は、従来の照明および電源で競争していたステージから現在はカメラやレンズといった周辺商材を取り込み、拡張したソリューションを顧客に提供する「ステージ1」に入っている。

検査対象物を撮像・画像処理し、良・不良の判定を行う画像検査においては、照明、電源、レンズ、カメラがその重要な構成要素となるが、ベストな検査を行うためには、メーカーが示した製品規格(スペック)だけでは判断できない特性があり、検査対象や環境に合わせて様々なメーカーの様々な種類のレンズやカメラの中から最適な組み合わせおよびライティング方法を構築しなければならない。

こうした状況に対し同社では多くのメーカーの様々な種類のレンズやカメラの特性に関して独自の評価軸を設定、分類したうえで豊富な実験データを蓄積し、検査対象や環境に合わせた最適な組み合わせのソリューション提案ができる体制を構築している。
同社のソリューション提案により、顧客は自社で実験を行っていた場合の工数及び時間を大幅に短縮することが可能となり、同社に対する更なる信頼感の向上につながっている。

今後は、画像処理システムや周辺商材のカスタマイズまでを含めた、「ステージ2」に向かっていく方針で、同社ではソリューションの提案ステージを引上げることで競合他社との差別化を更に推進する考えだ。

(中国での事業戦略)
中国では画像検査用LED照明市場は拡大が続いている。
その背景としては、人件費の高騰による検査工程自動化の加速、電気・電子部品関連での需要拡大などに伴い、検査用LED照明のニーズが増大していることも見逃せない。

同社は2014年に現地資本と合弁会社を設立していたが、2017年6月に合弁を解消し、中国での事業展開を加速させるために100%子会社「CCS China」を設立した。
中国では安価な製品の需要が高く、このような現地ニーズに対応するためにローカルブランドを立ち上げるとともに、高品質・高度な製品が求められる場合には従来のCCSブランドを販売するマルチブランド戦略を推進し、中国MV市場でのシェア拡大を追求する。

(欧米での事業戦略)
海外市場における売上及びシェア拡大を目指し、国内MV事業同様、「顧客密着型」の「ソリューション提案」を可能とする体制の構築を進める。
営業体制の強化や拠点の拡充を行い、顧客に密着し最善の提案を行える体制を構築することで、従来の代理店に依存したビジネスからの脱却を図ることが、今・来期の大きなテーマであると会社側は考えている。

欧州では、今年度中に営業社員を2名採用する。また、現在子会社を有するベルギー以外の国に拠点となる実験室を開設する。
また米国では、同じく今年度中に営業社員を2名採用し、2018年にはメキシコ国内勤務の社員を採用する。また空白地域を埋めるため、米国内の拠点のないエリアに実験室を開設する。
その他、2017年9月には「CCS America」ブランドのコントローラーの販売を開始する予定だ。

(新規事業)
新規事業の中ではUVビジネスに注力していく。UV硬化用照射器の市場は年率5割という高成長が見込まれている。この分野は、顧客や材料メーカーと一緒に実験を繰り返し製品が採用されるため、同社が得意とするソリューション提案力が活きる場面が多いと考えられる。
 
 
今後の注目点
国内MV事業が好調で業績を上方修正したが、第2四半期実績の通期予想に対する進捗率は引き続き高水準であり、通期の着地がどの程度の水準となるか大いに注目される。 一方、株価はインデックスを大きくアウトパフォームしているが、今期予想PERは約14倍と、ジャスダックの平均約17倍を下回っている。
投資家の関心が今後来期以降の業績に移行するなか、堅調な国内MV事業の動向に加え、海外MV事業拡大の肝となる「ソリューション提案力向上」の進捗に注目したい。
 
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日:2017年7月14日
 
<基本的な考え方>
当社は、経営の基本理念として「光を科学し、社会に貢献する」を、社是として「お客様に愛と感謝」を、行動指針として「すべてはお客様のために」を掲げて事業活動を推進しております。適切に事業活動を推進するためには、健全で透明性が高く、公正な経営システムの確立が重要な経営課題の一つであると捉えており、コーポレート・ガバナンス体制の更なる強化に取り組んでおります。
具体的には、経営の執行と監督を分離し、経営の監督機能を強化することで、業務執行における機動的な意思決定の実現と透明性、健全性を高めるコーポレート・ガバナンス体制を構築してまいります。
また、株主をはじめとする全てのステークホルダーとの良好な関係構築を図り、ディスクロージャー・ポリシーに基づく会社情報の適時、適切な開示により透明性を確保するとともに、積極的な対話を進めてまいります。

<実施しない主な原則とその理由>
当社は、コーポレートガバナンス・コードの「基本原則」を実施しております。
 
 
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2017 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(8130)サンゲツ vol.12 | ブリッジレポート:(6498)キッツ vol.30»

ブリッジレポート(バックナンバー)
アンケート
ブリッジメール
アラート申込み
CLOSE