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(7837:JASDAQ) アールシーコア 企業HP
二木 浩三 社長
二木 浩三 社長

【ブリッジレポート vol.4】2013年3月期上期業績レポート
取材概要「中期的な売上・利益の源泉となる集客が順調だ。「BESSの暮らし」の世界観を表現した展示場とモデルハウスに何度も足を運んでもらい、「BESSの・・・」続きは本文をご覧ください。
2013年1月15日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社アールシーコア
社長
二木 浩三
所在地
東京都目黒区青葉台1-4-5
事業内容
ログハウス業界No.1。「自然派個性住宅」で新しい「住マーケット」を創造。
決算期
3月
業種
その他製品(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年3月 9,446 662 646 298
2011年3月 8,898 573 576 389
2010年3月 7,347 196 183 74
2009年3月 7,930 5 34 -162
2008年3月 10,229 600 599 292
2007年3月 9,755 514 559 294
2006年3月 9,031 475 507 82
2005年3月 8,836 719 650 374
株式情報(12/7現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
749円 4,131,000株 3,094百万円 10.2% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
- - 94.40円 7.9倍 73,418.92円 0.0倍
※株価は12/7終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
アールシーコアの2013年3月期上期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
オリジナルブランド「BESS」によるログハウスをはじめとする個性的な木の家「BESSの家」の企画、キット販売及び施工を自社直営とFC(首都圏以外を担う地区販社。単独展示場の開設がFC加盟の条件)で全国展開。住宅・宅地分譲や別荘のタイムシェア(週単位で時間分割)販売・運営管理等も手掛ける。グループは同社の他、札幌地区及び岐阜地区で「BESS」商品の販売・施工を手掛ける(株)BESSパートナーズ(東京都渋谷区、以下BP社)、ログハウスの構造躯体の製造を手掛けるカナダのBIG FOOT MANUFACTURING INC.(以下BFM社)、及び米国でログハウスキットのマーケティングを手掛けるCNW Log Homes of America, Inc.(以下CNW社)の連結子会社3社。
 
上段左から
・カントリーカットログ
 ハウス(カナダ)
:91年発売
・ファインカットログ
 ハウス(フィンランド)
:94年発売
・あきつログハウス
 (国産)
:10年発売
下段左から
・ワンダーデバイス:04年発売
・ジャパネスクハウス:05年リニューアル発売
・ドームハウス:89年発売
 
【事業内容】
事業セグメントは、ログハウス等のキット販売・施工に加え、不動産の仲介・販売や別荘のタイムシェア分譲と運営管理等を手掛ける「スクエア部門」、FC本部事業の「販社部門」、連結子会社BPの収益をセグメントした「BP社」、及び連結子会社BFMとその北米のマーケティング業務の委託先であるCNWの収益をセグメントした「北米部門」の4部門に分かれる。

同社は、この4部門にわたる事業(「自然派個性住宅」の企画・製造・販売)を総称してBESS事業と呼んでいる。尚、12年9月末現在の販社部門のFC販社は22社(比較的小規模な販売会社である特約店8社を含む。)を数え、営業拠点数は38拠点(直営1拠点、子会社2拠点を含む)。また、1棟当り契約高(直営、材工一式)は約2,200万円で、FC販社へのキット販売(部材卸)が約800万円。
 
 
【沿革】
1985年9月に企画コンサルティング会社としてスタート。86年3月に個性的な住空間の創出と提供を目的としたビッグフット事業(現BESS事業)に転じ、ハンドヒューンログハウス(手加工の径の太い丸太を使用した、主として別荘対応のログハウス)を手始めに、ログハウス等、その他自然派個性住宅の輸入・企画販売を開始した。企画型商品と価格表明示によるわかりやすさが消費者の心を捉え、事業が順調に拡大。89年8月にはビッグフット販売代理店(FC)制度を導入した。92年11月に営業の拠点として総合展示場「ビッグフットスクエア」を東京都府中市に開設(99年1月に現在の東京都目黒区青葉台に移転し規模を拡大)。

94年1月にFC方式(地区販社制度)による全国展開を本格化し、95年4月にはカナダ・ブリティッシュコロンビア州にログハウス部材の生産・加工を手掛けるBFM社を設立した。2002年10月には顧客向け体験宿泊施設「ビッグフットフィールド山中湖」を山梨県南都留郡山中湖村に自社研修施設と共に開設し、04年以降は、ワンダーデバイス、ジャパネスクハウス「程々の家」等、在来工法を用いた独自のコンセプトデザインによる個性的な商品を開発しラインナップを拡充。05年2月にJASDAQ上場を果たし、10月には、別荘タイムシェアの販売及びその運営管理を行う「フェザント事業」を山中湖にて開始。08年4月にブランド名を「ビッグフット」から「BESS」に変更。10年4月にはログハウスの海外販売を強化するべく、CNW Log Homes of America, Inc.(米国カリフォルニア州)を買収した。
 
・リーマン・ショック後は業績が落ち込んだものの、V字回復。
・12/3期は東日本大震災の影響を吸収して増収・増益。
・13/3期は中期経営計画がスタート。先行投資を吸収して2.0%の経常増益予想。
 
【BESS事業のビジネスモデルとその強み】
(1)感性マーケティングによる住宅ブランドビジネス
BESS事業の対象は潜在マーケットであり、契約者の42%が単独展示場を訪れた時点では「計画はあるが、かなり先」で、同じく22%が「計画はないが、関心あり」。つまり、契約者の64%が具体的な計画を持たないまま展示場に来場した単なる関心客(「すぐに建てる計画」は11%に過ぎず、「2〜3年のうちに建てる」が25%)。

一般の住宅事業では、具体的な検討に入った段階の顧客に対して営業活動を行うが、BESS事業の場合は、「BESSの暮らし」の世界観を表現した展示場とモデルハウスに何度も足を運んでもらい、「BESSの暮らし」へのファン化(「将来、暮らすならBESSの家」という意識の醸成)を図る事で、「計画はあるが、かなり先」、「計画はないが、関心あり」といった来場者(関心客)の意識を、「計画の前倒し」や「計画の具体化」に変えてゆく(「BESS」で住宅を検討する顧客が創出されていく)。

もっとも、繰り返し営業をかけて「買う気にさせる」というものではなく、将来客を育成するという「農耕型営業」であるため、初回来場〜成約までの期間は、「6ヶ月以内46%」、「6ヶ月〜1年以内17%」、「1年〜2年以内15%」、「2年以上22%」と分散しており、特に「2年以上」が2番目に多い(一般の住宅事業では6ヶ月以内が中心で、長引くと契約が難しくなる)。同社では、こうした営業活動を、"「好きになってもらい、選んでいただく」という感性マーケティングによるアプローチ(農耕型営業」)"と呼んでおり、その実証成果が「契約客の6割が入口将来客(当初、具体的な計画を持たなかった客)」、「契約客の6割が他社比較なし」(同社調べ)といった結果を生んでいる。
 
 
(2)国内住宅着工数の伸びに依存しないBESS事業
狩猟型営業は売上を上げるために顧客を探す必要があるが、農耕型営業は果実を得るまでに時間がかかるものの顧客を育成できる事が強みで、住宅着工等の市場環境に左右され難い。中期的には世帯数の減少等で国内住宅着工数の減少は不可避で、比較的安定した推移が見込まれている木造戸建も市場全体が縮小する影響を避けられない。しかし、同社は「BESS」ブランドの浸透と震災後に顕著となった本質志向や自然志向の高まり(生活者マインドの変化)を追い風に独自の展開力で成長を続ける事が可能だ。
 
 
【BESSの特徴と充実した保証スキーム】
特徴.1 購入者は30代が52%
契約者の年齢構成は、20代13%、30代52%、40代19%、50代16%。足下では、“感性”に反応する若い世代の構成比が上昇中である。また、“「住む」より「楽しむ」”のコンセプトの下で開発された標準モデル(BESS企画モデル)の採用が全体の97%を占めている。
特徴.2 平均規模は33.4坪(延床)、直営3拠点の平均元請契約額は2,000万円
建物の平均規模は33.4坪(延床)で、直営3拠点の平均元請契約額は2,000万円。大規模ではないが、標準仕様で装備された大きな吹抜けやロフト、ウッドデッキが作るゆとりの空間が人気を集めており、企画型住宅としてリーズナブルプライスを追求する事で住宅一次取得層に支持され得る価格体系を実現している。
特徴.3 自宅比率が91%
ログハウスと言うと「別荘」というイメージが強いが、BESSログハウスは木をふんだんに使った一般住宅(自然派個性住宅)として認知され、現在は「自宅」の比率が全体の91%を占め(別荘6%、その他3%)ている。またラインナップの拡充により、契約棟数はログハウス以外の比率が50%に高まっている。この他、契約者全体の52%が敢えて手間のかかる薪ストーブを採用しており、同社では「利便性に片寄らない、“少し手をかける暮らしの楽しさ”を選ぶ契約者が増えている」と分析している(同社が「BESS事業は生活者マインドの変化と共に独自の展開力で成長が続く」とする所以である)。
充実した保証スキーム
2002年4月より独自の安心総合保証を導入しており、契約した全棟に「完成保証(BESS共済会による役務保証)」と「50年保証(住宅瑕疵+地盤の保証を最長50年保証)が付されている。また、顧客から預かった工事代金を第三者が信託口座で管理し、工事出来高査定に応じて支払いを実施する「エスクロー制度」を12年4月に導入した。
 
 
中期経営計画「異端でメジャー」ステージアップ5ヵ年計画
 
13/3期を初年度とする中期経営計画(〜17/3期)は、「“異端でメジャー”ステージアップ5ヵ年計画」として、「ユーザー目線の本質・常識(業界の非常識;異端)を貫き続ける=“異端”」、「BESSブランドの確立、時代の変化を捉え、規模拡大のステージへ=“メジャー”」を基本方針とし(個性と規模の二兎を追う)、最終の17/3期に売上高180億円(12/3期比190%)、営業利益率8%(営業利益14.4億円、12/3期営業利益率7.0%)、ROE18%(12/3期10.2%)の達成を目指している。
 
(1)基本コンセプト
今後、少子化の進展等で新設住宅着工数は年60万戸が常態化し、「住」の市場は、「衣」、「食」の市場のように、「ハード(=モノの良し悪し)」でなく、「ソフト(=好き嫌い) 」で選ぶ時代が到来する、と言うのが同社の見方。創業以来不変の「感性マーケティング」と「BESSブランド(自然派個性住宅)」で成長を続け、「新たなステージ」を切り開いていく考え。
 
 
(2)業界の非常識に挑戦するBESSの戦略
マーケティング戦略としてBESSの提案する暮らしの本質的理解を深めファン化を図る感性マーケティングを推進すると共に、商品戦略として一般住宅メーカーと一線を画する第3極の創出に取り組む考えで、これらマーケティング戦略と商品戦略の下で個性を追求すると共に規模拡大を図る。同社は、今後の住宅市場が、大手ハウスメーカーが力を入れているスマートハウス(太陽光発電や省エネ機能等を備える)に代表される高機能で高価格帯の市場とパワービルダー(土地付き一戸建住宅を比較的小規模な分譲単位で大量供給する)が得意とする価格訴求力を前面に出した市場に2極化していくと見ているが、同社は“「住む」より「楽しむ」”をコンセプトとする感性マーケットの推進により、第3極の創出を目指している。
 
仝沈の追求  顧客創造と商品力強化
顧客創造に向け、“「住む」より「楽しむ」”のブランドイメージ・プロモーションを全国で展開し、各エリアでの集客宣伝とのシナジーを追求する他、展示場の「BESSワールド化」を推進する(共感増幅)。また、商品力強化については、自然材の特性を活かした耐震・耐久性能及び体感快適性能の向上と保証の拡充(エスクロー導入、50年保証、完成保証、設備保証)によりハードの安心を担保した上で、6つの商品シリーズの個性や魅力の訴求と暮らしストーリー型プロモーションの展開で差別化を図る(ソフト=暮らしによる差別化)。
 
規模拡大  拠点数、営業員数
全国37拠点のネットワークを3年間で50拠点に拡大・拡充する計画。初年度の13/3期は人員を増強し、新規開拓に注力する事で50拠点の具体化に目処つける(新拠点はFC販社が中心で、直営は13/3期に予定している神奈川の直営展示場開設など一部)。既存ビジネスの将来への不安や「感性マーケティングによる住宅ビジネス」への注目度の高まりで、FC加盟の商談件数が倍増している他、好調な業績を受けてFC販社の新規出店意欲も高いと言う。また、営業担当者数(トレーニングを終了し戦力化された営業担当者数)を現在の126名から250名へ増員する計画で、営業一人当たり受注効率(年間7.8棟)の維持向上を図りつつ1拠点の平均営業担当者数を3.4名から5名に引き上げる。初年度は、既存販社での来場数増加に対応する営業担当者数の増加を図る考え。
 
 
2013年3月期上期決算
 
 
前年同期比13.8%の増収、同4.0%の営業増益
売上高は前年同期比13.8%増の51億52百万円。期初に豊富な契約残を抱えていた販社部門の売上高が増加した他、販社から事業を引き継いだ岐阜地区事業の本格稼動によりBP事業(子会社が地方で展開するログハウス等のキット販売及び工事請負)の売上も大きく伸びた。

利益面では、NEWIT(リノベーション・リフォーム事業)の立上げ及び顧客向け保証の充実(4月にエスクロー制度を導入)に伴う費用増や基幹システムの更新による減価償却費の増加に加え、BESS藤沢展示場(神奈川県藤沢市)新設に伴う人件費を中心にした先行投資負担も発生したものの、増収効果で吸収。営業利益は3億77百万円と同4.0%増加した。コミットメントライン契約(11億円、3ヵ年継続可能)のアレンジメントフィー(支払手数料として23百万円)の計上等で、営業外損益が悪化したものの、特別損失の減少(前年同期は減損損失など15百万円を計上)や税負担の減少で四半期純利益は2億07百万円と同27.5%増加した。
 
 
契約高は前年同期比0.5%増の46億31百万円(契約棟数は前年同期と同数の459棟)、上期末の契約残高は前年同期末比8.6%増の47億20百万円。ローン審査等で多少時間を要する傾向がある中、無理な契約取り込みを行わなかったため契約高がわずかな伸びにとどまったが、顧客の感性を刺激する新ブランド広告と拠点のエリア宣伝やWebとの連動が奏功し新規来場件数が12,290件と同22.3%増加。契約の原資となる申込残数が同52.4%増の224件と大幅に増加している事から下期の成約増が見込まれる。
「申込」とは、BESS建物契約の意思確認の上、申込金を預かるシステムであり、このプロセスを経て契約調印に至るため、その後の契約キャンセルはほとんど無い。
 
(2)セグメント別動向
スクエア部門(東京・代官山の総合展示場BESSスクエアにおける直販事業)
前下期の受注が伸び悩みで期初の契約残高が前年同期の実績を下回っていた影響で売上高が9億87百万円と前年同期比20.8%減少。売上の減少に加え、新規事業NEWITの立上げ及びエスクロー制度の導入に伴う費用増、更にはBESS藤沢展示場新設のための人件費増等が負担となり利益は55百万円と同67.6%減少した。
もっとも、都内の自社単独展示場への新規来場件数は同約1.3倍に拡大し、前下期から伸び悩んでいた契約高が13億円と同3.4%の増加に転じた。上期末の契約残高は前年同期末比15.0%増の14億44百万円。
 
販社部門(FC本部事業)
豊富な受注残の消化で売上高が33億70百万円と前年同期比16.3%増加し、利益も10億27百万円と同17.3%増加した。展示場への来場者数も同21%増加したが、契約高は前年同期に大きく伸びた反動で27億61百万円と同1.1%の増加にとどまった。
しかし、上期末の契約残高は26億18百万円と同5.5%増加し、既に説明したとおり、契約の原資となる申込残数が大幅に増加しており、下期の契約に対する不安は少ない。
 
BP社(国内子会社(株)BESSパートナーズの事業)
販売会社が手掛けていた事業を引き継いだ岐阜地区事業が期初から寄与した事もあり、売上高が7億49百万円と前年同期比114.5%増加し、前年同期は52百万円の損失だった損益が21百万円の利益に転じた。契約高は5億62百万円と同8.3%減少したものの、上期末の契約残高は6億57百万円と同7.8%増加した。
 
北米事業(カナダBFM社及び米国CNW社の事業)
売上高45百万円(前年同期比40.7%増)、8百万円の損失(前年同期も8百万円の損失)。当事業は内部取引(国内BESS事業向けログハウスのキット販売)が中心で、内部取引を含めた売上高は同48.4%増の3億92百万円。
 
 
 
 
上期末の総資産は前期末比9億72百万円減の79億21百万円。借方では現預金が減少し、貸方では前受金や有利子負債が減少した。前受金の減少(約6億円減少)は同社及び販社の経営健全化に資するエスクロー導入に伴うもので、法人税等の支払額の増加(△51百万円→△2億41百万円)もあり営業CFの悪化要因となった。また、投資CFのマイナス幅が拡大したのは、藤沢展示場用地取得(2億80百万円)や基幹業務等ソフトウェア追加(50百万円)等によるもので、有利子負債を返済し手許資金の余剰分を4億円強圧縮したため財務CFもマイナスとなった。
尚、エスクロー対象物件が一巡したため、前受金の減少は上期で収束し、下期は通常サイクルへ戻る見込み。
 
 
 
2013年3月期業績予想
 
下期予想は売上高55億77百万円(前年同期比13.4%増)、営業利益2億92百万円(同2.4%減)。豊富な契約残の消化で上期並みの売上の伸びが見込まれる。利益面では、人員の増強に加え、ライフスタイル雑誌中心に展開する新ブランド広告や暮らしストーリー型プロモーション等、ブランド構築に向けた先行投資が負担となるが、業績予想には当初から織り込み済み。順調な引渡しを前提にすれば、下期予想に無理はない。また、契約については、上期に多少の遅れがみられたが、好調な集客が続いており、契約につながる申し込み残数が高い伸びを示している事から、現状、特段の不安はない。また、必要に応じて、販売会社に対するインセンティブ等も導入していく考えだ。

通期予想は売上高107億30百万円(前期比13.6%増)、営業利益6億70百万円(1.1%増)。1株当たり14円の期末配当を予定している。尚、12年10月1日を効力発生日として、1:100の株式分割を実施した。このため、分割前に実施した上期末配当は1株当たり1,400円だったが、分割後の期末は14円となる。年間で1,414円の配当となるが、株式分割を考慮した実質的な配当は800円増配の2,800円。
 
 
 
<中期経営計画達成に向けて>
 
感性マーケティングによる農耕型営業により12/3期に20,084件だった来場件数を33,000件に拡大し、1,900棟(12/3期:911棟)の契約を得る事で、目標である17/3期の売上高180億円達成につなげたい考え。現在、その受け皿となる「展示場50拠点(12/3期:37拠点)・営業員数250名(同:126名)体制」の構築に取り組んでいる。また、単に拠点を増やすのではなく、状況に応じてスクラップも進め、拠点個々の強化も進めていく。
 
集客に向けた取り組み
既に説明したとおり集客は伸びており、農耕型営業の種蒔きは順調。受け皿づくりも、直営展示場「BESS藤沢」(後述)の新設を含めて、仕込み、働きかけも進んでいる。集客施策としては、感性を刺激し、展示場への来場へつなげるべく開始した新ブランド広告(ライフスタイル雑誌中心に展開)が成果をあげ、上期の新規来場者数は前年同期比22%増加した。また、展示場で実視している暮らしストーリー型プロモーションが共感を増幅し商談の増加につながっており、上期の商談件数は同14%増加した。
 
 
拠点の整備と営業員の増員
拠点整備については、成功確度の向上を意識した拠点整備を進めている。具体的には、BESSビジネスに対する注目度の高まりで販社の申し込み商談が3倍に急増しているが、小規模の初期投資・運営を可能とした「特約店」での開設を止め、BESSの農耕型ビジネスを確実に実施できる一定規模でのスタートを念頭に置いて販社契約の商談を進めている(契約のハードルが高くなっているため、従来に比べて成約までに若干時間を要していると言う)。また、既存販社についても、実力ある販社の複数拠点化や「特約店」の販社への移行・入替を含め、てこ入れを図っている。
尚、販社がモデルハウス2棟以上、営業員数3名以上を条件としているのに対して、特約店はモデルハウス1棟、営業員数2名から販社昇格を条件にスタートできる。
 
 
営業員の増員については、拠点数の増加による人員の増員に加え、順調な集客に対してチャンスロスなく成約数を伸長させるべく既存販社への増員の働きかけを積極化している。具体的には、販社規約等で人的体制整備を後押している他、高い営業効率(1人当り年間7〜8棟)を維持するべく営業システムの強化やリノベーション・リフォーム商品の本格稼動も視野に入れた販社指導に力を入れている。
 
 
直販展示場2拠点展開
これまで、「BESSスクエア(代官山)」(東京都目黒区)において、ブランド発信、FC運営ノウハウの実験、東京圏マーケットへの営業を展開してきたが、「BESS藤沢」(神奈川県藤沢市)を開設する事で、今後、直販2拠点体制へ移行し、東京・神奈川マーケットでの相乗効果と共に、直販展示場の持つべき役割をより効果的に発揮させていく考え。
 
 
 
今後の注目点
中期的な売上・利益の源泉となる集客が順調だ。「BESSの暮らし」の世界観を表現した展示場とモデルハウスに何度も足を運んでもらい、「BESSの暮らし」へのファン化(「将来、暮らすならBESSの家」という意識の醸成)を図る感性マーケティングと、東日本大震災後の消費マインドの回復や市場の自然派志向の高まりが共鳴している事が要因である。契約面で若干の足踏みはあったものの、中期経営計画は総じて順調なスタートを切ったと考えるが、集客だけで満足していては中期経営計画を達成する事はできない。無理に成約を急がないところが感性マーケティングの良さではあるが、拠点の整備や営業員の増員に加え、直販2拠点体制の構築等、集客以外の施策も進んでいるだけに、成約が遅れていては「画龍点晴を欠く」といった印象を受けかねない。下期の契約取り込みに期待したい。
 
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