ブリッジレポート
(3788:東証マザーズ) GMOホスティング&セキュリティ 企業HP
青山 満 社長
青山 満 社長

【ブリッジレポート vol.1】2009年12月期業績レポート
取材概要「国内に軸足を置くホスティングサービス事業では、マネージドホスティングサービスの強化によるハイエンドなニーズの取り込みと低価格サービスの・・・」続きは本文をご覧ください。
2010年3月9日掲載
企業基本情報
企業名
GMOホスティング&セキュリティ株式会社
社長
青山 満
所在地
東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー
事業内容
GMO傘下。ホスティング(サーバー管理)とセキュリティ(電子認証)サービスが両輪
決算期
12月 末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2009年12月 7,594 1,141 1,159 613
2008年12月 7,187 804 787 70
2007年12月 6,742 943 812 371
2006年12月 5,744 1,353 1,438 847
2005年12月 4,558 1,017 969 592
2004年12月 3,038 810 805 467
2003年12月 2,356 621 619 342
2002年12月 926 193 192 110
株式情報(2/18現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
59,500円 116,410株 6,926百万円 17.7% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
2,050.00円 3.4% 5,807.06円 10.2倍 31,552.57円 1.9倍
※株価は2/18終値。
 
GMOホスティング&セキュリティの2009年12月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
GMOインターネットグループが展開するWebインフラ・EC事業の中核企業。ホスティングサービス及びセキュリティサービスを二本柱とし、ベルギーの電子認証局で連結子会社のGlobalSign NV社など子会社12社(うち連結子会社11社)と共に安心・安全なインターネット環境をワールドワイドで提供している。
 
<事業セグメント>
事業セグメントは、ホスティングサービス事業、セキュリティサービス事業、及び中小企業のITを支援するその他サービス事業(ホームページ制作サービス、電子カタログサービス、スピード翻訳サービス等)に分かれ、09/12期の売上構成比(連結消去前)は、それぞれ80.5%、18.0%、1.5%。
 
ホスティングサービス事業
Hosting&Security, Inc.(米国)、(株)アット・ワイエムシー、GMOマネージドホスティング(株)と共にホスティングサービス及び付随するアプリケーション等の提供を行っており、最大で100%の稼働率を保証する高品質・高信頼性に加え、安全なウェブ&メール運用を行うための多彩なセキュリティ機能を有することを強みとする。
ホスティングサービスとは、インターネットにおける最も基本的かつ不可欠な構成要素である「サーバー」をインターネットにつなげた状態で貸し出すサービスで、顧客のニーズに応じて「サーバー」の設置から管理・運用までを請け負う。企業が自前でインターネット環境を構築した場合、設定からその後の管理・運用に大きなコストとリソースを費やす事になるが、同社のホスティングサービスを利用する事で最高レベルのセキュリティ機能や管理・運用体制を自社構築と比較して数十〜数百分の一のコストで構築できる。

サービスは次の4タイプに分かれる。最も付加価値の高いサービスが、1台のサーバーを1顧客が占有する「専用ホスティングサービス(以下、専用)」で、次いで1台のサーバーを複数台のコンピュータであるかのように論理的に分割(仮想化)し、その1台を1顧客が占有する(仮想化されたサーバー毎に、専用サービス同様に異なるOSやアプリケーションの使用が可能)「仮想専用ホスティングサービス(以下、VPS)」、そして一台のサーバーを複数の顧客が共用するエントリータイプの「共用ホスティングサービス(以下、共用)」、及び同業者向けの「OEMホスティングサービス(以下、OEM)」。また、「専用」には、顧客の要望に応じて専任コンサルタントが提案を行い、運用・管理一次代行、監視サービスを行うハイエンドな「マネージドホスティングサービス」が含まれ、通常の「専用ホスティングサービス」と区別されている。
 
セキュリティサービス事業
GlobalSign NV(ベルギー)が認証する「グローバルサイン」ブランドのSSLサーバー証明書(電子証明書)をGMOグローバルサイン(株)、GlobalSign Ltd.(英国)、GlobalSign, Inc.(米国)、環璽信息科技(上海)有限公司(中国)を通じて発行する電子認証サービスを提供している。

尚、SSLとはSecure Socket Layerの略で、インターネット上で情報を暗号化して送受信するプロトコル(通信手順)の事。カード番号等の情報を暗号化して送信するため、第三者による盗聴やデータの改ざんを防ぐ事ができる。また、サーバ証明書とは、バーチャル社会(Web上)での身元保証書で、リアル社会の住民票や会社謄本等の公的証明書に相当する。つまり、SSLサーバ証明書とは、Webサイトの所有者の情報、送信情報の暗号化に必要な鍵、発行者の署名データを持った電子証明書で、その役割は、「証明書に表示されたドメイン(サーバー)の所有者である事の証明」と「ブラウザとWebサーバー間でのSSL暗号化通信の実現」の2点。これによりサイトの訪問者は「情報の送信先」や「送信する情報が暗号化される事」を確認する事ができ、安心してクレジットカード番号等の情報を送る事ができる(GMOグローバルサインのWebサイト説明文を要約・加筆)。また、この技術は、Webサイトの運営実体を保証し、フィッシング詐欺目的のサイト等ではない事を証明する(企業実在認証サービス)際等にも用いられる。

このため、同社の連結子会社であるGlobalSign NVのように公的な電子認証局となるためには、国際的監査に合格する必要がある(国際的監査を経ずに私的に電子認証局を名乗る事は可能だが、信頼性が低くビジネスとしての展開余地は無い)。GlobalSign NVは元ベルギー国営企業の技術とブランドを礎とし、WebTrust監査(国際的な電子商取引認証局監査プログラム)に合格している。ベルギー国政府、米国大手自動車メーカー、国内大手証券会社等を主要顧客とし、経済産業省推進の流通プラットフォーム策定プロジェクトへのサービス提供等の実績も有する。
 
 
<沿革>
1993年12月、青山社長が(有)アイルを設立。スノーボード等の販売を手掛けていたが、インターネット通販への展開をきっかけにホスティングサービス事業に参入。1997年5月には株式会社に改組すると共にホスティング事業に特化した。
2001年5月にグローバルメディアオンライン(現GMOインターネット)と資本提携。03年4月には日本ジオトラスト(株)(現 連結子会社GMOグローバルサイン(株))を設立し、インターネットセキュリティサービスに参入した。当初は、米国ジオトラスト社(当時、電子認証局として世界第2位)の販売代理店として事業を開始したが、米国ジオトラスト社が電子認証局トップの米国ベリサイン社に買収された事もあり(06年9月)、06年10月にベルギーの電子認証局GlobalSign NVを子会社化。07年1月よりGlobalSign Ltd.(英国)が欧州で「グローバルサイン」ブランドのサーバ証明書の提供を開始し、その後07年7月より本格的に、日本、米国、中国へ展開した。
05年9月の現商号への変更を経て、05年12月に東証マザーズに株式を上場し現在に至る。
 
 
2009年12月期決算
 
 
コスト削減とセキュリティ事業の黒字化で41.9%の営業増益
売上高は前期比5.7%増の7,594百万円。顧客層の拡大を目的に向けた低価格帯サービスの投入等に伴う一時的な売上の伸び悩みでホスティングサービスの売上が同2.4%の増加にとどまったものの、世界各国で電子認証サービスの販売代理店開拓が進んだセキュリティサービス事業の売上が同21.1%増加した。利益面では、サーバーやラックの在庫管理の見直しや為替の影響で売上総利益率が改善。諸経費の削減により販管費の伸びも小幅にとどまり、営業利益は同41.9%増加した。尚、前期は減損損失やデリバティブ関連で348百万円の特別損失を計上している。
 
 
ホスティングサービス事業
売上高は前期比2.4%増の6,163百万円、営業利益は同0.7%減の1,084百万円。企業の業務効率化、高度なセキュリティ環境に対するニーズの高まりを背景に「マネージドホスティングサービス」が堅調に推移したものの、大口顧客の解約(2億円の減収要因)で「OEM」の売上が減少した他、顧客層の拡大を目的に新たな低価格帯サービスの投入や初期費用の値下げを09年10月に実施した「共用」及び「VPS」の売上も一時的に減少した。
 
セキュリティサービス事業
売上高は前期比21.1%増の1,377百万円、営業利益56百万円(前期は281百万円の損失)。欧米での売上が伸びた他、オセアニア(NZ政府電子アポスティーユ制度へサービス提供)、東南アジア(ベトナム政府系認証局との業務・資本提携)、フランス(直販サイト開設)等、地理的拡大により世界各国で「グローバルサイン」電子認証サービスの販売代理店の開拓や大手企業への導入が進んだ。売上の増加に加え、為替の影響による原価の低減もあり、営業損益が黒字化した。尚、期末代理店数は、506件増の2,004件(国内613社、海外1,391社)。
 
その他サービス事業
09年11月に株式を取得したコミュニケーションテレコム(株)及び(株)シーエムティの、Webコンサルティングサービスやオフィスコンサルティングサービスの収益が1ヵ月分ではあるが反映された。
 
 
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
期末総資産は前期末比778百万円増の5,992百万円。借方では、現預金や売上債権が増加する一方、償却等で固定資産が減少。貸方では、純資産が増加した。CFの面では、利益や減価償却費及びのれん償却費の増加で営業CFが大幅に増加する一方、M&A関連支出やシステム投資等の減少で投資CFのマイナスが減少(マイナスの主な要因は余資運用)。前期は416百万円のマイナスだったフリーCFが、1,207百万円の黒字となった。
 
 
 
2010年12月期業績予想
 
 
前期比10.9%の増収、同8.9%の経常増益予想
マネージドホスティングサービスを中心にホスティングサービス事業の堅調な推移が見込まれる中、地理的拡大によりセキュリティサービス事業が伸びる他、M&A効果でその他サービス事業(今期よりソリューションサービス事業に名称変更)も大幅に増加する。「グローバルサイン」電子認証サービスの多言語化対応や世界的なブランドの認知度向上に向けて人件費や広告・販促等が増加するものの増収効果で吸収、営業利益は同10.7%増加する見込み。
配当は、1株当たり200円増配の2,050円を予定している。
 
 
ホスティングサービス事業
付加価値の高いマネージドホスティングサービスの堅調な推移が見込まれるものの、初期費用の引き下げを含めた低価格サービスを投入した「共用」及び「VPS」が価格の低下を契約数の増加でカバーするには今しばらく時間を要する見込み。同社では、契約件数が順調に増加している事を踏まえ、下期以降、両サービスが増収に転じると見ている。利益面では、引き続き仕入原価の見直しを進め、収益性の改善に努める。尚、成長分野であるクラウドサービスを10年2月下旬に開始する予定。
 
セキュリティサービス事業
多言語化対応やブランドの認知度向上に向けた人材や広告・販促等の戦略的投資が続くものの増収効果で吸収、営業利益がほぼ倍増する見込み。引き続き海外代理店の開拓に取り組むと共に、シンガポール(2月末に現地法人設立)やフランスを中心に営業拠点の拡充を図る。
 
ソリューションサービス事業(その他サービス事業)
前期に子会社化した2社が通期で寄与する。また、子会社を通じて、ホスティングサービス事業と高いシナジーが見込めるホームページ制作のコンサルティングサービス等で中小企業向けIT支援事業を強化していく考え。
 
 
取材を終えて
国内に軸足を置くホスティングサービス事業では、マネージドホスティングサービスの強化によるハイエンドなニーズの取り込みと低価格サービスの投入による顧客層の拡大を並行して進め収益を拡大させていく考えだ。実際、マネージドホスティングサービスは順調に拡大しており、一時的な売上伸び悩みの要因となった低価格サービスも第4四半期は契約件数が順調に伸びている。一方、セキュリティサービス事業は成長著しい海外需要を取り込む余地が大きい事が特徴だ。足下、代理店の開拓や地理的拡大が順調な上、セイコープレシジョンとのタイムスタンプと電子署名での協業、或いはログインや更新時に必要な手順の大幅短縮などサービスの拡充も進んでいる。
07/12期、08/12期と2期連続で増収ながら減益決算を強いられたが、大きな投資が一巡した事とセキュリティサービス事業が軌道化してきた事で先行投資を行いながら利益を伸ばせる体質になってきた。加えて、同社は内需依存のセクター(情報・通信、広義サービス業)に属しながら、外需の取り込みで成長が可能という一面も持つ。しかし、予想PER10倍強の水準にある株価は、こうした体質改善や外需の取り込みによる潜在成長力を織り込んでいない。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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コメント

IPOのときから、株主です。なんとか立ち直ってくれ。

投稿者 O.K : 2010年03月10日 17:53

これから大きく飛躍が期待されると思っています。過去の株価をみれば今はあまりにも低すぎます。せめて20万円くらいまでは買われてもいいのではないでしょうか? 大いに期待をしています。

投稿者 中村 元彦 : 2010年03月10日 22:52

非常に有望だと思います。

投稿者 N.F : 2010年03月11日 09:24

先週、投資銘柄を探しているときに、新興市場でありながら配当利回りが高く、また、直近高値からの日柄整理もすんで動いたのかと注目していたら、ラジオ日経で2.22に取り上げられていた。
これからは、証券会社にも注目されるのかも知れないと思った。

投稿者 ハリス2号 : 2010年03月11日 09:25

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