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(2405:東証マザーズ) フジコー 企業HP
小林 直人 社長
小林 直人 社長

【ブリッジレポート vol.4】2014年6月期第2四半期業績レポート
取材概要「主力の建築系リサイクル事業が堅調で、上期業績予想を上方修正した。ただ、施設の保守点検に伴う稼働状況等によっては、売上高及び維持管・・・」続きは本文をご覧ください。
2014年2月25日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フジコー
社長
小林 直人
所在地
東京都台東区駒形2-7-5 前川ビル5階
事業内容
建設廃棄物の中間処理が主力。食品系廃棄物にも展開。廃棄物利用のバイオマスガス発電も
決算期
6月末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2013年6月 2,226 278 223 114
2012年6月 1,866 97 24 5
2011年6月 1,703 124 42 74
2010年6月 1,603 134 50 33
2009年6月 1,539 -38 -132 -148
2008年6月 1,612 -13 -107 -141
2007年6月 1,708 65 -23 -3
2006年6月 1,760 161 96 49
2005年6月 1,753 348 257 143
株式情報(2/10現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
722円 3,182,322株 2,297百万円 11.2% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
7.00円 1.0% 44.00円 16.4倍 361.95円 2.0倍
※株価は2/10終値。発行済株式数は直近期決算短信より(発行済株式数から自己株式を控除)。ROE、BPSは前期末実績。
 
株式会社フジコーの会社概要、2014年6月期第2四半期決算概要について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
建設工事現場から出る廃棄物を始めとして、産業廃棄物、一般廃棄物の処理を行う。
事業セグメントは〃設系リサイクル事業、⊃品系リサイクル事業、G魑族鯊旅事の3つに分類される。
「動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源(石油などの化石燃料を除く)」を用いたバイオマス発電ビジネス(同社は木くず、繊維くずなどを利用)に力を入れている。
許可を取得している廃棄物品目数の多さ、最新鋭の施設と技術の導入、食品リサイクル事業のパイオニアであることなども同社の強み。
 
【沿革】
住宅の害虫防除や白蟻駆除工事からスタートした同社は、白蟻が発生する前の新築時に「予防」を行えば、白蟻の発生を食い止めることができると考え、ハウスメーカーや工務店向けに「新築時の白蟻予防工事」を提案。その後、「白蟻は家屋の解体時に発見される」ことに着目し、白蟻工事の受注拡大を目指して解体工事をスタートした。
この家屋解体工事の際に排出される廃棄物を処理することを目的として、建設系リサイクル事業を開始。
その後、事業領域拡大を図り食品系リサイクル事業を開始し、一般廃棄物の取扱も始めた。CO2削減と適正処理、高収益を目的に発電事業にも参入した。
 
1974年 2月 東京都台東区花川戸に株式会社フジコーを設立し、有害動物昆虫等の防除の受託および関連商品販売のため、環境事業の営業を開始
1974年 8月 家屋ビル鉄骨等の解体とその資材の販売のため、解体事業の営業を開始
1976年 2月 本社を東京都台東区駒形2丁目6番5号に移転
1988年10月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に白井事業所を新設
1991年 1月 自走式破砕機により建設廃材のリサイクル事業を開始
1991年 6月 産業廃棄物処分業許可を取得
1991年 8月 白井事業所内に建設廃材破砕再生施設を新設
1996年 4月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に試験用飼料加工施設を新設し、食品廃棄物の飼料化試験を開始
1998年 5月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に試験用堆肥化発酵施設を新設し食品廃棄物の堆肥化試験を開始
2000年 7月 一般廃棄物処分業許可を取得
2000年 9月 千葉県印旛郡白井町(現千葉県白井市)に白井再資源堆肥化センターを新設、堆肥化事業として食品循環資源のリサイクル事業を開始
2001年 6月 有限会社白井遊楽ファームを子会社化
2001年 6月 本社を東京都台東区駒形2丁目7番5号に移転
2003年 1月 白井事業所にて焼却施設「新1号炉」竣工
2004年 2月 白井事業所にて焼却施設「新2号炉」竣工
2004年 3月 白井再資源化センターにて食品資源による乾式メタンガス発電施設完成
2004年 7月 東証マザーズ市場に上場
2007年11月 白井事業所内にバイオマスガス化発電施設を新設、バイオマス発電によりエネルギー資源の利活用を開始
2009年10月 茨城県鉾田市に食品残渣を加工した液状飼料(リキッドフィード)による養豚事業を開始
2011年 4月 食品リサイクル事業において(株)ファームネットジャパンと業務提携
2012年 7月 電力小売り事業の子会社「里山」を設立
2013年12月 森林資源を活用したバイオマス発電事業に着手
 
【経営理念・ビジョン】
「住まいと環境を守る」を経営理念に、創業時から各種サービスを提供してきた。
今後は未利用資源の利活用を事業化することにより循環型経済社会の構築に貢献していきたいと考えている。
 
【市場環境】
環境省が2012年5月に発表した「環境への取り組みをエンジンとした経済成長に向けて」と題する報告書によれば、廃棄物処理・資源有効活用の市場規模は2000年の35.5兆円から2009年の37.6兆年へ5.9%増加した。
このうち小項目では、「廃棄物処理用装置・施設」は同期間に明確な減少傾向を示しているが、「廃棄物処理・リサイクルサービス」は15.2%と増加している。また細分類では「中間処理」10.4%増、「産業廃棄物処理」10.3%増と過去10年では堅調な伸びを見せている。
 
 
ただ、グラフで見ると明らかなようにどの項目も2004年頃をピークに横這いとなっており、会社側もリーマンショック後は市場の拡大は(特に建設系廃棄物)見込みにくいと考えている。
そのため、食品系リサイクルへの注力、取引先の多様化、バイオマス発電事業の開始など事業領域の拡大を図っている。
 
【事業内容】
産業廃棄物や一般廃棄物を顧客である事業者から受入れ、自社保有の施設で中間処理(破砕、焼却など)を行っている。
 
≪廃棄物処理業界について≫
●  「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」により、「事業活動に伴って生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物」および「輸入された廃棄物」が産業廃棄物と定義されており、産業廃棄物以外のものが一般廃棄物とされる。
廃棄量は一般廃棄物が年間約5,000万トンに対し、産業廃棄物が年間約4億トン。
産業廃棄物は同法により21品目が列挙されているが、取扱許可は品目ごと、施設ごとに取得しなければならない。廃棄物処理を委託する側からすれば、受入品目・受入施設がより広範な事業者の方が手間が少なく、効率的である。
産業廃棄物処理業者数は全国で約13万。(環境省産業廃棄物処理業者 検索システムより。2012年8月14日現在。)
産業廃棄物処理施設数は、中間処理施設数 19,320、最終処分場数 2,157。(産業廃棄物処理施設の設置、産業廃棄物処理業の許可等に関する状況。平成21年度実績より)
 
事業セグメントは「建設系リサイクル事業」、「食品系リサイクル事業」、「白蟻解体事業」の3つであり、売上高および売上総利益の構成は以下のようになっている。
 
 
<建設系リサイクル事業>
売上高 1,808百万円、売上総利益 437百万円
(2013年6月期実績)
 
主要顧客:廃棄物処理会社、ハウスメーカー、工場、倉庫、ショッピングセンター等

首都圏近郊の廃棄物処理会社、ハウスメーカー、工場、倉庫、ショッピングセンター等からの委託を受け、木くず、紙くず、廃プラスチック類、がれき類等の産業廃棄物及び一般廃棄物を受入れ、同社が保有する施設で、焼却、破砕、リサイクル処理を行っている。
発電施設では、受入れた木くず等のバイオマス(生物資源)を原料とした発電により、温室効果ガスの削減を推進し、自然エネルギーとして付加価値の高い電力販売を行っている。
また住宅、アパート等の新・改築時に発生する廃棄物を発生場所から処理施設まで運搬する収集運搬業務も行っている。
 
≪バイオマス発電とは?≫
バイオマスとは、「動植物から生まれた、再利用可能な有機性の資源(石油などの化石燃料を除く)」のことで、主に木材、海草、生ゴミ、紙、動物の死骸・ふん尿、プランクトンなどを指す。
化石燃料と違い、バイオマスは太陽エネルギーを使って水と二酸化炭素から生物が生成するものなので、持続的に再生可能な資源であることが大きな特徴。 バイオマスの種類は主に「廃棄物や未利用のもの」、「資源作物」に大別されるが、同社では木くず、紙くず、繊維くずを利用している。

これら受入廃棄物を破砕した後、低酸素状態で可燃性ガスを抽出し、燃焼させて蒸気タービンを回転させ、発電を行う。毎時1,800kW(1日43,200kW)の発電能力は、バイオマスによるものとしては、非常に高効率といわれている。
 
 
<食品系リサイクル事業>
売上高 266百万円、売上総利益 36百万円
(2013年6月期実績)
 
主要顧客:スーパーマーケット、レストラン、食品加工工場等

スーパーマーケット、レストラン、食品加工工場などの食品関連事業者等から委託を受け、食品廃棄物のうち、リサイクルが可能な食品循環資源である産業廃棄物及び一般廃棄物を受入れ、同社が保有する施設で、発酵分解による堆肥化、メタン発電による発電、乾燥及び発酵による飼料化へのリサイクル処理を行っている。

同社が保有する鉾田ファームの養豚施設では、リサイクル製品である液状飼料(リキッドフィード)を利用して、豚の肥育を行っている。通常の飼料は、食品残渣を乾燥させるのに時間と燃料費がかかるが、リキッドフィードはそうした手間がかからないことから注目し、まず自社で試験的にリキッドファームを使った養豚を手掛け始めた。
その後、飼料の品質向上と販売を外部委託に切り替えたこともあり、リキッドフィードは徐々に養豚業者に広がりつつある。リキッドフィードの拡大は、そのものの売上拡大ももちろんだが、受入食品残渣の拡大にもつながることから、引き続き拡大に注力していく考えだ。
また、再生堆肥の品質向上を目的として、農作物の栽培試験及び農作物の生産販売をグループ会社の(株)遊楽ファームで行っている。
将来的には、養豚も含めた「農業」に力を入れ、東北地方の復興に貢献すると共に、差別化を図っていきたいと考えている。
 
≪乾式メタン発電とは?≫
堆肥化処理の一環として発生するメタンガスを回収し、エネルギー源として利活用する発電方法。
従来の湿式メタン発電と比べて、汚水の処理が不要で、原料を破砕する必要がなく、あらゆる食品循環資源に対応可能な技術をドイツのビオフェルム社より導入している。
発電した電気は、白井再資源化センター内の堆肥化処理、飼料化処理における機械設備の電力として利活用している。
 
 
<白蟻解体事業>
売上高 151百万円、売上総利益 8百万円
(2013年6月期実績)
 
主要顧客:ハウスメーカー、工務店、一般個人等

ハウスメーカー、工務店などの建築関連事業者から、または直接一般の個人からの依頼により、住宅及びアパート等の解体工事、白蟻予防工事の見積調査及び施工を行っている。
また、リフォーム会社からの依頼により、既存住宅の白蟻防除工事、家屋害虫の駆除工事等も行っている。
 
 
強みと特徴
 
ゝ可品目の多さ
前述のように、廃棄物処理の許可は品目ごとに必要だが、同社は産業廃棄物21品目中13品目の許可を得ている。また民間事業者では少ない一般廃棄物処分業の許可も取得している。
 
多様な取扱廃棄物
建設系廃棄物からスタートした同社だが、現在は事業領域の多角化を進める中で、食品工場、製造業、飲食業など多様な廃棄物を受入れている。
 
A篭隼から社会的に意義のある事業活動
「住まいと環境を守る」を経営理念に、創業時から現在まで社会的貢献度の高い事業を手掛けている。
 
ず膿訓圓僚萢施設と技術を導入
破砕、焼却、熱分解、乾式メタン発電、バイオマス発電と常に業界に先駆けて最新の処理施設と技術を導入しており、高い信頼性と安心感を提供している。
 
タ品リサイクル事業のパイオニア
同社は首都圏の事業者としては食品リサイクル事業への参入第1号。食品リサイクル事業における堆肥化、飼料化、養豚事業等を通じ今後益々重要性が高まる農業との連携を深めている。
 
η儡物処分業としてのバイオマス発電
廃棄物処分業者の中でバイオマス発電を手掛けているのは同社を含めごく少数。リサイクル及び温室効果ガス削減への貢献と、売電による新たな収益源確保を目指している。
 
 
2014年6月期第2四半期決算概要
 
 
建設系リサイクル事業が好調で2ケタ増収。売上原価、販管費も増加したが大幅な増益を達成
売上高は前年同期比12.2%増の12億2千万円。
引き続き各設備の稼働率向上に取り組んだ。主力の建設系リサイクル事業は、各施設ともに売上高が前年同期を上回っており、全社売上高も20ヶ月連続で前年同月を上回っている。
受入平均単価は概ね前期並みの水準。受入数量は今年4月からの消費税の税率アップに伴う新築戸建住宅の駆け込み需要等により、解体廃棄物が増加するとともにショッピングセンター等の非建設系廃棄物の受入数量も堅調に推移した。
コスト面では、売上原価が、同9.2%増の934百万円となり、計画比でも3.4%増加した。第1四半期に計画していた改修工事を第3四半期に行う事としたため、維持管理費が計画比で49百万円、前年同期比で36百万円減少したが、受入数量の増加にともない外注費用、埋立処分費用が前年同期比及び計画比で増加。人件費も同様に増加した。ただ、増収によりこれを吸収し、売上総利益は同23.3%増加の285百万円。対計画比でも17.6%増加した。
販管費は、同5.9%増の111百万円。人件費及び支払手数料が増加したため計画を10.4%上回った。
この結果、営業利益、経常利益、四半期純利益ともに2ケタの増益となった。

2014年2月3日、建設系リサイクル事業の売上好調、原価率改善により、第2四半期の業績予想を上方修正した。
 
 
<建設系リサイクル事業>
前年同期比、2ケタの増収・増益で計画も上回った。
焼却施設は、取引先業種の多様化により、受入平均単価は向上。受入数量は増したが、効率的な稼動で受入は順調に進んでおり、同18.6%の増収だった。
発電施設は、売電数量が増加し、売電単価も向上しているため同2.8%の増収。その他施設の売上高も受入数量の安定等で増収だった。
売上原価は維持管理費、リース費用は減少し一方、人件費、電気代などの増加があり、前年同期および計画を上回ったが、粗利率は上昇した。
 
<食品系リサイクル事業>
前年同期に比べ減収・減益で計画も下回った。
新規取引先の受注拡大が計画未達となっており、加えて堆肥化施設の受入数が同56.6%減少し、受入平均単価も2.9%下落している。
一方、液状化飼料の販売拡大に注力した結果、2013年12月の販売数量は、当初目標としていた600トンを達成した。飼料化原料の受入数量も前年同期比24.5%増、受入平均単価も3.9%上昇した。
鉾田ファームの販売単価は向上しており、飼料及び養豚の売上高は、前年同期比58.3%増加した。
売上原価は、維持管理費及び飼料販売にともなう委託手数料が増加し、前年同期および計画を上回った。
 
<白蟻解体事業>
前年同期に比べ大幅増収で、利益は横這い。
今年4月からの消費税の税率アップにともなう新築住宅の着工戸数が堅調であるため、解体工事及び白蟻工事ともに、工事件数は増加している。ただ、解体工事は外注費用も増加したため、売上総利益は2百万円の損失となった。白蟻工事は新築工事の増加により、前年同期比及び計画比で売上高は増加したが、施工体制の強化により売上総利益はほぼ前年並みだった。
 
 
前期末に比べ、短期借入金増などにより現預金が67百万円増加したこと等で流動資産は56百万円増加した。固定資産は機械、車両の取得があったが、減価償却等により同85百万円減少した結果、総資産は同28百万円減少の2,953百万円となった。
負債の部では、短期有利子負債が71百万円増加した一方、長期有利子負債は37百万円減少し、合計で有利子負債は同35百万円増加。負債合計は88百万円減少の1,739百万円となった。
これらの結果、自己資本比率は前期末の38.6%から41.0%へ2.4%上昇した。
 
 
営業CFは前年同期に比べ、仕入債務の減少等でプラス幅が縮小。投資CFは有形固定資産売却などでプラスへ。フリーCFはプラス幅が縮小した。キャッシュポジションは大きく上昇。
 
(4)トピックス
◎金融債務の返済期間延長契約の解消及び民間金融機関の借入金を一括返済
同社は2010年3月末に作成した「金融債務の返済金額並びに返済期間の変更に関する再建計画」に対して、全金融機関から同意書を受領の上、変更契約を締結し返済期間を延長して年間200百万円の返済を続けてきたが、再建計画通り、新規取引先の増加による受入数量の確保と受入単価の安定化に注力することにより、2013年6月期の売上、利益は大幅に改善した。また、営業キャッシュ・フローも575 百万円と前期に比べ倍増した。

こうした経営状況の改善に伴い、借入金の正常化を図ることにより、財務体質の改善および将来の事業拡大に向けた取り組みを進めることが可能となるため、金融債務の返済期間の延長契約を解消し、2013年9月30日付で、金融機関9行からの借入金(総額812 百万円。金融機関債務の68.8%)を一括返済した。
財務面での自由度向上は、後述のバイオマス発電事業の展開においても大きなプラス材料となる。

なお、返済資金は、私募債による調達資金及び自己資金を充当した。
私募債の主な概要は以下の通り。
 
 
◎森林資源を活用したバイオマス発電事業に着手
2013年12月18日、(株)エナリスとの合弁会社2社を通じて森林資源を活用したバイオマス発電事業に着手すると発表した。
 
<事業着手の背景>
産業廃棄物や一般廃棄物のバイオマスを利用するリサイクル処理事業を主要事業とする同社は、2007年年より、木くず等のバイオマス資源をエネルギー源として発電を行なうバイオマス発電施設の事業化も開始し、自社で使用する電力を削減するとともに、余剰電力を売電する事により、CO2の削減を推進している。

バイオマス発電事業を更に拡大させると共に、岩手県、青森県、秋田県から発生する森林資源を活用することにより、各県の雇用創出と地産地消の電力供給の継続が今後のモデル事業になり得るものであると考え、様々な関係者と事業化へ向けた検討を進めてきた。

これまでは、バイオマス燃料発電は高コストのため投資に見合う効果が得られないと考えられ、国内において森林資源を活用したバイオマス発電施設は皆無だったが、2012年7月に施行された「再生可能エネルギー特別措置法(正式名称:電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法)」により、自然エネルギーによる発生電力を一定価格での販売が可能となる「固定価格買取制度」が導入された。これにより、事業としての採算性を確保しつつ、継続的な発電事業が可能な環境が整ったとともに、未活用のエネルギー資源を活用する事により、環境負荷の軽減と循環型経済社会の構築に貢献できるものと同社では考えている。

バイオマス発電事業の要となる燃料である森林木材の長期にわたる安定的な収集体制の構築に加え、現在各地で問題となっている発電電力を電力会社の電線網に接続する系統アクセス構築についても一定の見通しがついたため、同社は、中長期的な成長戦略と位置付けているバイオマス発電事業の拡大と電力小売事業への参入を推進するため、(株)エナリス(6799、東証マザーズ上場)と合弁会社設立を通じて共同で事業化に着手することとした。
 
<事業の概要>
岩手県二戸郡一戸町に発電会社及びバイオマス燃料製造会社を設置し、岩手県及び秋田県北部、青森県南部の森林木材を燃料として、バイオマス発電を行い、別途設立するPPS(特定規模電気事業者:東京電力等の一般電気事業以外の電力供給事業者)を通じて、地元の小中学校、役場等の公共施設、事業会社へ電力供給を行う。
地域で発生する木材を燃料として、地元で発電を行い、地域に電力の供給を行う地産地消型の先駆的な事業モデルであると考えている。
 
 
 
<今後の見通し>
バイオマス発電事業の要となるのは、発電燃料の森林資源の長期かつ安定的な仕入れとなる。
このために、木材の供給予定先である「ノースジャパン素材流通協同組合(※)」及び一戸町、地域関係者と「発電施設支援協議会」を立上げ、発電燃料である木材の安定供給体制の構築及び発電事業の円滑な推進のための連絡調整及び協力体制の構築を推進する。
また、雇用創出に関する補助金の申請、この事業に賛同してもらえる自然エネルギー電力の需要家等からの資金調達を進め、2015年末から2016年年初旬ごろの営業運転開始を計画している。
※ノースジャパン素材流通協同組(本部:岩手県盛岡市)は、岩手県、青森県、秋田県等の素材生産業者を主会員とする組合で、現在の会員数は森林組合連合会、森林整備協同組合、素材生産業協同組合等を含め114 社。
 
<子会社、孫会社の設立>
比較的高額な設備投資を必要とするバイオマス発電事業を今後さらに発展・拡大させていくことを目的とし、(株)エナリス(6799、東証マザーズ上場)と合弁会社を2社設立することとした。

(株)フジコーの燃料収集及び発電施設の運営管理ノウハウと、(株)エナリスの発電施設建設及び電力流通技術並びに多様な資金調達ノウハウを融合することにより、自然エネルギー電力の中でも最も安定した発電量を創出することが可能なバイオマス発電事業の推進が可能であると両社は判断した。
 
 
いずれも2016年2月下旬の営業開始を予定している。
なお、(株)一戸フォレストパワーは、(株)エナリスの子会社である(株)フォレストキャピタルが組成するグリーンバイオマス発電事業向けの資金提供を目的とした「緑の電力を創るファンド1号投資事業有限責任組合(呼称:緑の電力ファンド)」及び(株)フジコーに対して優先株式を発行し、発電施設の営業運転開始時には資本金を4億6千万円とする計画だ。
 
 
2014年6月期通期業績予想
 
 
 
通期見通しには変更無し。3事業とも堅調に推移し、2期連続の増収・増益を見込む。
第2四半期業績予想を上方修正したが、通期見通しに変更は無い。
売上高は前期比3.9%増収の2,313百万円。今期も営業体制を強化し、収益の拡大に努める。下期も現状程度の稼働率で推移し、3事業ともに堅調に伸びるものと見込んでいる。
売上原価は3.3%増加するが、販管費は2.9%減少し、営業利益以下増益を予想。
配当は前期と同じく7.00円/株を予定。予想配当性向は15.9%。
 
 
<建設系リサイクル事業>
発電施設の法的点検及び焼却施設の改修工事を予定しており、一定期間受入制限を実施する計画だが、各施設の稼働率の維持に努めるとともに、効率的な施設運営を推進する。
焼却発電施設の受入数量は横這い。受入平均単価は前期比+1.8%増加の見通しで微増収を計画。
その他施設は受入数量、受入平均単価ともに微増の見通しで、売上も微増の計画。
発電施設は売電数量2%減少で、売電平均単価は9%増加の見通し。
 
<食品系リサイクル事業>
営業活動を積極的に推進する。
受入数量については、堆肥化が微減、飼料化は増加を見込みトータルでは横這いを計画。
受入平均単価については、堆肥化が横這い、飼料化が微減でトータルではこちらも横ばいを見込む。
鉾田ファームは、出荷頭数は微増ながらも、飼料の質向上が寄与し、販売単価は26%上昇の予想。
 
<白蟻解体事業>
解体工事の工事体制を強化し、単価は前期並みながらも件数の増加を図る。
白蟻工事については、神奈川・東京は新築、既存工事ともに増加を予想している。
 
 
今後の注目点
主力の建築系リサイクル事業が堅調で、上期業績予想を上方修正した。ただ、施設の保守点検に伴う稼働状況等によっては、売上高及び維持管理費の発生による経費の変動も考慮する必要があるため、会社側は通期予想に変更を加えていない。また、消費増税に伴う駆け込み需要の影響も考慮していると思われる。収益の上積みがあるのか、毎月中旬に発表される月次売上高の推移を注目したい。
一方、中長期的には、実際の営業開始までは今少し時間がかかるものの、以前よりメッセージを発信してきたバイオマス発電事業が、いよいよ具体的に動き出したことは大いに注目される。将来性及び社会的意義の大きいバイオマス発電だが、多額な投資が必要な点が一つのネックとなっていただけに、(株)エナリスとの協業は大きな前進と評価できる。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
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