ブリッジレポート
(6669:JASDAQ) シーシーエス 企業HP
米田 賢治 社長
米田 賢治 社長

【ブリッジレポート】シーシーエス vol.6
(取材概要)2008年4月8日掲載
「北米がマクロ経済の影響を受けて苦戦しているものの、日本、欧州、アジアが好調です。また、製品別では従来品の3〜5倍の明るさを誇る高輝度均一拡散LED・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
シーシーエス株式会社
社長
米田 賢治
所在地
京都市上京区烏丸通下立売上ル桜鶴円町 374
事業内容
LED照明装置専業。製造業の生産ラインで使用される画像処理装置向けが9割超える
決算期
7月
業種
電気機器(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年7月 5,185 710 721 431
2006年7月 4,830 803 808 524
2005年7月 3,719 412 413 230
2004年7月 3,290 649 628 387
2003年7月 2,342 391 392 249
2002年7月 1,523 3 23 36
2001年7月 1,635 70 71 56
株式情報(3/28現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
260,000円 20,450株 5,317百万円 15.2% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
2,000円 0.8% 24,271.84円 10.7倍 156,288.78円 1.7倍
※株価は3/28終値。発行済株式数は直近中間期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
シーシーエスの2008年7月期中間決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
画像処理用LED照明装置で国内シェア60%、海外シェア20%を有するトップメーカーです。LED照明装置とLED照明装置の調光等を行うコントローラー(制御装置)の製造・販売を行っています。また、新規事業として植物育成用LED照射装置や医療用LED照明等の事業を育成中です。 社名の「シーシーエス(CCS)」は、「Creative Customer Satisfaction」の頭文字をとったものです。
 
 
<事業領域>
画像処理用LED照明に代表される発光ダイオードを活用した工業検査用照明装置の技術開発に特化し、数々の特許を取得すると共に、高品質なハード面と光の当て方(ライティング技術)というソフト面の両面において独自の技術とノウハウを蓄積しています。そして、この技術とノウハウを活かして、顕微鏡分野、バイオ分野、メディカル分野、更には民生分野へと事業領域の拡大を図っています。
 
 
<工業用LED照明事業>
従来、画像検査システムの主役は入力デバイスやセンシングシステムであり、照明は脇役でした。しかし、入力デバイスやセンシング技術が拮抗して差がなくなってきたため、差別化のポイントとして画像処理用照明が注目を集めるようになってきました。主要取引先は電子・半導体業界で、売上高の約50%を占めています。また、近年では三品業界(食品、医薬品、化粧品)業界向けが増えている他、自動車業界も今後拡大が期待できる有望市場です。
 
 
事業環境とシェア
 
<画像処理市場の状況>
製造のスピード化を進める一方、品質・安全性を重視する傾向が強まっており、品質検査等で画像処理を導入するケースが増えています。また、製品サイクルの短期化に伴いラインの入替えサイクルが早まっている事に加え、画像処理の用途拡による製品ニーズの多様化も追い風となり、画像処理用照明市場は年率5〜10%の成長が続いています。また、環境への配慮から、ハロゲン照明や蛍光灯照明を低費電力(CO2排出量削減にもつながる)のLED照明へ置き換えるケースも増えています。
 
 
<画像処理照明の市場規模(光源別)>
2次元検査のエリアセンサ市場ではLED化が進んでいますが、ライン(線)で検査するラインセンサ市場での普及はこれからです。同社では高発光効率の製品開発が進んでおり、市場開拓を積極的に進めていく考えです。
 
 
LEDの強みは、長寿命(ハロゲンに比べて10倍以上)、低消費電力(同 1/50〜1/100)。かつては、発光効率が課題でしたが、今では蛍光灯を凌ぐほどに改善され、高速での撮像が可能になっています。
 
 
こうした中、同社は画像処理用LED照明で国内シェア60%(1位)、世界シェア20%(1位)を誇ります。国内市場での売上拡大と世界市場でのシェアアップに取り組んでいく考えです。
 
同社の強み
 
光の当て方によって見えないものが見えるようになり、また、判別精度も上がります。多くのデータと多くのラインアップにより、様々な検査対象物に最適なライティングを提案できる事が同社の強みです。
 
 
ライティング事例
 
 
 
安定した画像を得るためのソリューションの提供による差別化。それが国内外での高シェアにつながっています。
 
2008年7月期中間決算
 
<連結>
 
 
国内で採算の良い大口案件が増加した事や欧州での太陽電池の検査向けが増加したこと等で増収・増益となりました。組織強化に向けた人件費増や研究開発費の増加に加え、「シーシーエス光技術研究所」の建設やテスティングルーム開設に伴う費用の増加で販管費が前期比14%増加したものの、売上総利益の増加で吸収して営業利益は同9%増加しました。経常利益が同2%の増加にとどまったのは、為替差損を計上したためです。
尚、営業利益、経常利益、当期純利益が計画を大幅に上回ったのは、人件費等の下期ずれ込みによります。即戦力社員の採用が若干遅れ気味です。
 
<地域別売上高>
 
 
景気悪化懸念から買い控えが見られた北米を除き、国内、欧州、アジアで好調に推移しました。その他新規分野が減少したのは、在庫調整で顕微鏡大手メーカー向けが減少した事と、新規案件が下期にずれ込んだためです。
 
<市場環境>
 
国内は2極化しつつあり、ゲーム機、携帯オーディオ、携帯電話関連など電子・半導体業界向けが好調に推移する一方、LCD関係向けが苦戦しました。また、品質管理重視の動きから食品業界向けも堅調です。海外では、アジアでの画像処理導入が活発化しています。
 
<主要製品>
1.食品・医薬品・化粧品業界向け戦略製品
独自の照射構造(特許出願済)により従来品の3〜5倍明るい高輝度均一拡散光LED照明ハイパワーライト全12機種(07年6月発売)の販売が伸びています。また、05年9月に発売したフラット・ドーム照明LFXシリーズの販売も堅調です。
 
 
2.ラインセンサ市場向け
ハロゲンの置き換えが可能な高い発光効率を誇る「HLNDシリーズ」が、フラット・パネル・ディスプレイ関連の基板検査装置(カラーフィルターのRGB検査等)向け等に伸びています。
 
 
3.不可視光領域
これまでは青、緑、赤(波長:460ナノ〜660ナノ)の領域の検査を対象としていましたが、2006年9月に紫外光(散乱率が高い)、赤外光(透過率が高い)領域を検査できる製品を投入しました。特に紫外光はスパーク防止構造を持ったLEDを独自に開発する等で差別化を図っています。
 
 
<拠点戦略>
地域や国毎にソリューションを展開するべく、国内外で新規拠点の開設を進めています。
この一環として、国内では、昨年6月に名古屋テスティングルームをオープンした他、東京営業所とテスティングルームを増床。更に11月には仙台テスティングルームをオープンしました。また、海外では2008年3月に深?にオフィスをオープン。北米、ベルギー、上海、シンガポールに次ぐ、5番目の海外拠点です。
 
<オリジナルLEDの開発・設計及び生産体制の確立>
同社の照明に最適なLEDデバイス(SMTタイプ)の開発・設計・製造の一貫体制を確立する事で、LED自身の機能・性能向上を図り、他社との差別化を図る考えです。また、特許出願により業界No.1を堅持すると共にマーケットを創造していく考えです。
具体的には、基板、素子、蛍光体を調達して、後工程を自社で行ないます。民生や顕微鏡等の分野での展開を考えており、7月までに試験生産を開始する予定で、量産化及び業績への寄与は来期以降になる見込みです。また、あくまで照明製品の差別化の一環としての事業であり、デバイス単体での販売は考えていません。
 
尚、オリジナルLEDを用いた自然光LED照明(目視検査用途)の試作品を昨年11月に完成しました。太陽光に近いため、色の再現性に優れている事が特徴です。
 
 
<LED Next Stageに出展(東京ビッグサイト3/4-7)>
1.世界初の照射範囲を自由に変更できる「可変式LEDスポットライト」を出展しました。
 
 
2008年夏の商品化を目指しており、店舗用途(服飾、食品、飲食業界等)での利用を想定しています。また、自然光タイプについては化粧品や宝飾品売場、美術館・博物館用途等を考えています。
 
2.京都の伝統とハイテクの融合による癒し・ゆらぎ照明
 
 
LED Next Stage(東京ビッグサイト・3/4〜7)に出展し、これらのゆらぎ照明を購入したいという声が上がりました。
今期中に製品化を目指します。
 
<貸借対照表>
 
 
資産では、売上の拡大に伴い売上債権が増加した他、シーシーエス光技術研究所の開設で有形固定資産が増加しました。また、投資その他の資産の増加は、差入保証金の増加によります。一方、長期借入金の増加で負債が、利益剰余金の増加で純資産が、それぞれ増加しました。
 
<キャッシュフロー>
 
 
売上債権の増加はあったものの、役員退職慰労金制度の廃止や仕入債務の増加等で営業活動によるキャッシュ・フローのプラスが大幅に拡大しました。一方、投資活動によるキャッシュ・フローは、シーシーエス光技術研究所の開設等でマイナスが拡大。必要な資金を長期借入金で賄ったため、財務活動によるキャッシュ・フローのプラスが大きくなりました。
尚、設備投資は376百万円と前年同期比61百万円増加。減価償却費は67百万円と同22百万円増加しました。
 
 
2008年7月期業績予想
 
<連結>
 
 
下期も好調な販売が続く見込みで、増収・増益が見込まれます。
尚、期初予想に対しては、売上を下方修正する一方、利益を上方修正しました。売上については、新規事業の遅れや米国を中心にした北米での苦戦等が要因です。利益については、コストコントロールの進展を踏まえたものです。
 
<2008年7月期重点目標>
重点目標として次の7項目を掲げています。
 
1.グローバルトータルソリューションの充実により売上高を伸ばす
2.工業用LED照明事業における市場攻略をスピードアップ
3.オリジナルLEDの開発・設計及び生産体制の確立
4.新規分野の事業化のスピードを上げる
5.QCDSの継続的改善により、顧客満足最大化を目指す
6.環境に優しい・人に優しい照明づくりを追求する
7.内部統制制度の導入を完遂する
 
経営戦略
 
「新たな光産業を創出し、光の世界企業を目指す」と言う長期ビジョンの実現に向けて、コア技術の強化、既存事業の拡大、新規分野の事業化に取り組む考えです。
 
1.コア技術の強化  〜付加価値の高い製品を生み出す〜
LEDの機能・性能向上のための研究開発に取り組むと共に、独自の高性能デバイスにより差別化を図るべくオリジナルLEDの生産体制確立に努めます。
 
2.既存事業の拡大  〜強みを活かして範囲を拡げる〜
国内・海外において新規アプリケーション向けにソリューションビジネスの展開と新製品による新市場の開拓に取り組みます。
 
3.新規分野の事業化  〜新規市場を立ち上げる〜
新用途(商業用・民生用・医療用)照明の商品化及び顕微鏡用・植物育成用照明分野の確立に取り組みます。
 
取材を終えて
北米がマクロ経済の影響を受けて苦戦しているものの、日本、欧州、アジアが好調です。また、製品別では従来品の3〜5倍の明るさを誇る高輝度均一拡散LED照明ハイパワーライト等が三品業界向けに好調に推移しており、今後、ラインセンサカメラ用HLNDシリーズによるラインセンサ市場の開拓に加え、オリジナルLEDを使った紫外光・赤外光LED照明や自然光LED照明等の業績への貢献も期待できます。
優れた技術力をいかにして売上の拡大につなげるか、また、いかにしてコストを抑えて利益体質を構築していくか、が今後の同社の業績を考える上でのポイントとなります。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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