ブリッジレポート
(3034:大証ヘラクレス) クオール 企業HP
中村 勝 社長
中村 勝 社長

【ブリッジレポート vol.2】2009年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「現在、医薬分業率は55%程度で市場規模は5兆円と言われている。長期的には100%近くにまで高まる事が予想され、同社のビジネスチャンスも拡大しよ・・・」続きは本文をご覧ください。
2009年2月17日掲載
企業基本情報
企業名
クオール株式会社
社長
中村 勝
所在地
東京都新宿区四谷1-17
事業内容
調剤薬局チェーン上位。首都圏地盤だが出店地域拡大中。医薬品治験事業、出版事業も展開
決算期
3月末日
業種
小売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2008年3月 38,002 1,295 1,278 547
2007年3月 24,827 937 875 403
2006年3月 21,701 779 763 333
2005年3月 20,193 611 580 74
2004年3月 18,500 28 10 -134
2003年3月 11,869 253 413 -33
2002年3月 8,107 5 153 68
株式情報(2/6現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
85,700円 61,872株 5,302百万円 10.2% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
2,000.0円 2.3% 9,526.88円 9.0倍 145,945.14円 0.6倍
※株価は2/6終値。発行済株式数は四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
クオールの2009年3月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
主に民間病院を対象とした調剤薬局をチェーン展開している。「“クオリティ オブ ライフ”の向上」を企業信念として掲げ、社名の「クオール」もこれに由来する。首都圏中心に東北、中部、北陸、関西に約230店舗展開しており、出店は常に医療機関とのマンツーマン体制を堅持する事で調剤薬局間の無駄な顧客獲得競争を排除している。また、地域に根ざした店舗運営を進めると共に、従来の調剤薬局のイメージを一新するような外観や明るく快適な店舗づくりで差別化を図っている。この他、子会社を通して薬のパンフレット作成等を手掛ける医療・医薬情報資材制作関連事業や医薬品治験関連(SMO)事業も手掛けており、09/3期上期の売上構成は、調剤薬局を展開する保険薬局事業が95.0%、医療・医薬情報資材制作関連事業が4.1%、医薬品治験関連(SMO)事業が0.9%。
09年1月末現在のグループ店舗数は233店舗(クオール197店舗、福聚11店舗、イムノファーマシー大阪20店舗、クオール東日本5店舗)。
 
<沿革>
92年10月、調剤及び医薬品の販売を目的に設立された。03年5月、子会社フェーズオン(株)を設立し、医薬品治験関連(SMO)事業に参入。07年1月には、第一製薬(現:第一三共)傘下の第一メディカル(株)(現メディカルクオール)の全株式を取得し、医療・医薬情報資材の制作関連事業を開始した。
06年4月、大証ヘラクレスに株式を上場し現在に至る。
 
<クオールグループ>
同社が、大型・中型の民間病院の門前を中心に東北、関東、関西等、全国へ展開しているのに対して、(株)福聚、(株)イムノファーマシー大阪、クオール東日本の子会社3社はクリニック等の門前の中小型薬局を展開しており、(株)福聚が首都圏、(株)イムノファーマシー大阪が関西、クオール東日本が東北をそれぞれ事業エリアとしている。

メディカルクオール(株) 医療・医薬情報資材制作関連事業
フェーズオン(株)    医薬品治験関連(SMO)事業
 
2009年3月期第3四半期決算
 
 
第3四半期(10-12月)は、前年同期比15.1%の増収、同14.1%の経常増益となり、第3四半期累計では、前年同期比36.3%の増収、同71.5%の経常増益(08/3期は、07年10月1日付けで株式会社エーベルを吸収。下期のみエーベルの業績が反映されている)。
昨年4月に実施された調剤報酬の改定や薬価の改定に加え、医療費抑制を目的とした医療制度改革や昨夏以降の個人消費の急激な落ち込み等、厳しい事業環境ではあったが、新規出店やM&Aによる売上高の増加や仕入価格の低下で同社の第3四半期(10-12月)業績は堅調に推移した。特に12月は、インフルエンザ患者の増加や年末年始にかけての医療機関の休診日増加の影響等で、売上が高い伸びを示した。
 
 
第3四半期末の資産合計は前期末比3,469百万円増の24,174百万円。連結子会社の増加や新規出店が主な増加要因で、借り方では、現預金、たな卸資産、有形固定資産、のれん等が増加。一方、貸し方では、買掛金や長短借入金が増加した。また、純資産合計は同551百万円増の9,132百万円。この結果、自己資本比率は37.4%となり、同4.0%低下した。
 
 
営業CFは、1,394百万円の黒字(資金流入)となったものの、子会社株式の取得や新規出店に伴う有形固定資産の取得等で投資CFが2,372百万円のマイナス(資金流出)。フリーCFのマイナスを長短借入金で賄い、財務CFは934百万円の黒字。この結果、現金及び現金同等物残高は2,456百万円となった(前期末比43百万円減少)。
 
 
 
2009年3月期業績予想
 
 
業績予想に修正は無く、前期比18.7%の増収、同14.6%の経常増益予想。
第4四半期(1-3月)の新規出店は、1月にクオール薬局 笠寺店(愛知県名古屋市)及びクオール薬局 北白川店(京都府京都市)、2月にふくじゅ薬局 原木中山店(千葉県船橋市)の3店舗を予定している(1月の2店舗は既に出店済み)。尚、通期予想に対する第3四半期までの進捗率は、売上高79.1%、営業利益61.4%、経常利益61.3%、当期純利益97.5%。
 
取材を終えて
現在、医薬分業率は55%程度で市場規模は5兆円と言われている。長期的には100%近くにまで高まる事が予想され、同社のビジネスチャンスも拡大しよう。しかも、この業界は未だ集約が進んでおらず、業界トップのアインファーマシーズでも年商800億円程度(売上高のうち、200億円程度はドラッグストアの売上げ)に過ぎず、上位5社合計でもシェアは6%程度にとどまる。しかし、医療費削減の流れの中で、今後、効率性に優れた大手による集約が進むものと思われ、この面からも同社の成長余地は大きいと言える。
一方、今期の業績については、利益面での進捗が遅れているように感じるが、第2四半期から第3四半期にかけての新規出店やM&Aの効果が期待できる上、実績ベースでの前年同期の進捗率(売上高69.0%、営業利益42.9%、経常利益41.0%)を上回っている事もあり、予想に対して大きく下振れするような事はないだろう。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2017 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(5933)アルインコ vol.6 | ブリッジレポート:(2469)ヒビノ vol.3»

ブリッジレポート(バックナンバー)
アンケート
ブリッジメール
アラート申込み
CLOSE